イタリアを代表するギタリスト、オスカー・ギリア(Oscar Ghiglia)が3月3日に亡くなった。85歳だった。ギター界の巨匠アンドレス・セゴビアに認められた数少ない弟子の一人で、巨匠からシエナのキジアーナ音楽院の夏期講座を引き継ぐなど、演奏家だけでなく、優れた指導者としてギター界に多くの弟子を送り出した。
ギリアはリヴォルノの生まれ。父と祖父は有名な画家、母がピアニストという家庭に育ち、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院に学んだ後、スペイン北西部ガリシア州の州都サンティアゴ・デ・コンポステーラ音楽院で学んだ。1963年にはパリ国際ギターコンクールで第1位を獲得ししている。
その後、キジアーナ音楽院で巨匠アンドレス・セゴビアに師事。クラシック・ギターの教授法を確立した巨匠の後継者として1976年から夏季講座を引き継いだ。また、演奏活動のかたわら、米国のアスペン音楽祭、スイスのバーゼル音楽院の教授も務め、その門下からエリオット・フィスク、シャロン・イスビン、ステファノ・グロンドーナ、福田進一らが羽ばたいている。
写真:University of Cincinnati College-Conservatory
訃報 〓 オスカー・ギリア(85)イタリアのギタリスト
2024/03/10
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