イタリアのソプラノ歌手オリアンナ・サントゥニオーネ(Orianna Santunione)が昨年12月16日、ミラノにある音楽家のための養老院で亡くなった。イタリア国内を中心に国際的に活躍、1973年の第7回「イタリア歌劇団」公演で来日、《アイーダ》に出演している。
イタリア北部モデナ近くのサッスオーロの出身。ミラノ音楽院でカルメン・メリスに師事し、1959年にジョルダーノ《フェドーラ》でオペラ歌手としてデビューした。スカラ座デビューは1963年で、ニーノ・サンツォーニョが指揮したケルビーニの《アリ・ババ》蘇演に参加。その後、1974年まで出演を重ね、パリ国立オペラなど海外でも出演を重ねた。
1970年代前半には若き日のリッカルド・ムーティともフィレンツェ5月祭で共演し、ヴェルディ《運命の力》や《仮面舞踏会》などの録音を残している。1973年の来日では主役のアイーダを歌い、フィオレンツァ・コッソットのアムネリス、カルロ・ベルゴンツィのラダメスと共演している。
その後、ローマ歌劇場のカラカラ浴場やヴェローナ音楽祭、マチェラータ音楽祭など野外公演にも出演するようになり、1980年代まで活躍を続けた。
写真:Teatro alla Scala
この記事へのコメントはありません。