訃報 〓 ルイジ・アルヴァ(98)ペルー出身のテノール歌手

2025/05/16
【最終更新日】2025/05/20

ペルー出身で国際的な活躍を続けたテノール歌手ルイジ・アルヴァ(Luigi Alva)が5月15日、イタリアのマリアーノ・コメンセで亡くなった。98歳だった。モーツァルトやロッシーニ作品を中心に、1960年代半ばからニューヨークのメトロポリタン歌劇場などで世界的な活躍、往年の指揮者、名歌手達と共演を重ねたレジェンドの一人。

ペルー・パイタの生まれで、本名はルイス・エルネスト・アルヴァ・イ・タレド。海軍に勤務した後、リマの国立音楽院で学び、1953年にミラノに移住してスカラ座で研鑽を積んだ。1954年にミラノのテアトロ・ヌオーヴォでヴェルディ《椿姫》アルフレード役でヨーロッパ・デビュー。1956年にはスカラ座でロッシーニ《セビリアの理髪師》のアルマヴィーヴァ伯爵役でデビュー、一躍注目を集めた。

1964年にはヴェルディ《ファルスタッフ》のフェントン役でメトロポリタン歌劇場にデビューしている。軽やかなリリック・テノールの声、明瞭な発音と優雅なフレーズ回しで知られ、メトロポリタン歌劇場には1975年まで101回の公演に出演を重ねた。

スカラ座ではクラウディオ・アバドの指揮で、ロッシーニ《セビリアの理髪師》、ロッシーニ《チェネレントラ》の録音に参加している。1980年にはリマで「アソシアシオン・プロリカ・デル・ペルー」を設立して芸術監督に就任。1989年にオペラの舞台から引退した。

その後は若手歌手向けの「ルイジ・アルヴァ賞」を設立、世界各地でマスター・クラスを開催した。2005年、ペルー郵政局から記念切手が発行され、2012年にはペルー文化省から「文化功労者勲章」が授与されている。

写真:Metropolitan Opera / Louis Melancon




関連記事

  1. ミラノ発 〓 スカラ座の次期総裁にフェニーチェ劇場総裁のフォルトゥナート・オルトンビーナ

  2. ヴェローナ発 〓 ヴェローナ音楽祭が総裁を務めるチェチーリア・ガスディアとの契約を延長

  3. ナポリ発 〓 裁判所がステファン・リスナーの復職認める、サン・カルロ劇場の総裁ポストめぐり

  4. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  5. ミラノ発 〓 スカラ座総裁にウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤー

  6. 訃報 〓 エンリケ・バティス(82)メキシコの指揮者

  7. ミラノ発 〓 リッカルド・シャイーがスカラ座オーケストラとのヨーロッパ・ツアーをキャンセル

  8. 訃報 〓 間宮芳生(95)日本の作曲家

  9. ミラノ発 〓 スカラ座は7日の新シーズン開幕に向けて準備万端、ネトレプコも肩の手術から現場復帰

  10. ロサンゼルス発 〓 ボチェッリのコンサート映画『アンドレア・ボチェッリ30 – ザ・セレブレーション』が完成

  11. 訃報 〓 オレグ・マイセンベルク(80)ウクライナ出身のピアニスト

  12. サンターガタ発 〓 イタリア政府がヴェルディの邸宅を収用

  13. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ5月音楽祭が2022年の音楽祭ラインナップを発表

  14. ノヴァーラ発 〓 名門「グイード・カンテルリ国際指揮者コンクール」が復活

  15. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ5月音楽祭の新しい音楽監督にダニエレ・ガッティ

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。