訃報 〓 ティト・デル・ビアンコ(88)イタリアのテノール歌手

2020/12/17
【最終更新日】2023/02/06

イタリアのテノール歌手ティト・デル・ビアンコ(Tito Del Bianco)が亡くなった。88歳だった。芸名はセルジュオ・デル・ビアンコ。オテロやカラフ、ラダムスやカニオといったドラマティックな役を得意とする一方、ワーグナーの作品でも高い評価を得て、ヨーロッパ各地の歌劇場で活躍した。

トリエステの生まれで、銀行員生活をおくりながら声楽を学び、1965年に歌手デビューを飾った。ともにトーマス・シッパーズの指揮で、ニューヨークではロッシーニ《スターバト・マーテル》、スポレートで行われている「二つの世界の音楽祭」ではオテロを歌っている。

歌劇についての著書も多く、パルマ王立歌劇場が行っている「ヴェルディ・フェスティバル」の起ち上げにも加わった。1982年の引退後は、故郷トリエステのタルティーニ音楽院などで後身の指導に当たった。1998年にイタリア共和国功労勲章を受章している。

写真:Tito Del Bianco





関連記事

  1. モントリオール発 〓 モントリオール響がロシアの若手ピアニストの出演をキャンセル、ウクライナ・コミュニティーと楽団員の反発で

  2. マドリード発 〓 テアトロ・レアルの新シーズンはヴェルディ《仮面舞踏会》で開幕

  3. サンタンデール発 〓 第20回「パロマ・オシェイ・サンタンデール国際ピアノ・コンクール」でカナダ出身のイェーデン・イジク=ドズルコが優勝

  4. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が2023/2024シーズンの公演ラインナップを発表

  5. ロンドン発 〓 置き忘れたヴァイオリン、スティーブン・モリスに戻る

  6. ノヴァーラ発 〓 復活した「カンテルリ国際指揮者コンクール」で、中国系ニュージーランド人の吕天贻が優勝

  7. ウィーン発 〓 国立歌劇場で陽性反応、新制作の《パルジファル》の上演を延期

  8. ケルン発 〓 フランソワ=グザヴィエ・ロトがケルン市の音楽総監督を退任、任期1年残して

  9. ウィーン発 〓 国立歌劇場管のコンサートマスターにイスラエルの若手ヤメン・サーディ

  10. 東京発 〓 第31回「高松宮殿下記念世界文化賞」音楽部門はアンネ=ゾフィー・ムター

  11. ニューヨーク発 〓 カーネギー・ホールが2020/2021シーズンの残りの公演をキャンセル

  12. ウイニペグ発 〓 ウイニペグ響が楽団員111人全員をレイオフ

  13. ワルシャワ発 〓 「ショパン国際ピアノ・コンクール」本選進出者12人決まる、日本からは小林と反田

  14. アテネ発 〓 ギリシャ国立オペラが新制作の《ドン・ジョヴァンニ》をストリーミング配信

  15. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。