イタリアのテノール歌手ティト・デル・ビアンコ(Tito Del Bianco)が亡くなった。88歳だった。芸名はセルジュオ・デル・ビアンコ。オテロやカラフ、ラダムスやカニオといったドラマティックな役を得意とする一方、ワーグナーの作品でも高い評価を得て、ヨーロッパ各地の歌劇場で活躍した。
トリエステの生まれで、銀行員生活をおくりながら声楽を学び、1965年に歌手デビューを飾った。ともにトーマス・シッパーズの指揮で、ニューヨークではロッシーニ《スターバト・マーテル》、スポレートで行われている「二つの世界の音楽祭」ではオテロを歌っている。
歌劇についての著書も多く、パルマ王立歌劇場が行っている「ヴェルディ・フェスティバル」の起ち上げにも加わった。1982年の引退後は、故郷トリエステのタルティーニ音楽院などで後身の指導に当たった。1998年にイタリア共和国功労勲章を受章している。
写真:Tito Del Bianco
訃報 〓 ティト・デル・ビアンコ(88)イタリアのテノール歌手
2020/12/17
【最終更新日】2023/02/06
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