ベルリン発 〓 ティーレマンがベルリン州立オペラの音楽総監督に、バレンボイムの後任

2023/09/28

ベルリン州立オペラ(Staatsoper Unter den Linden)が音楽総監督にクリスティアン・ティーレマン(Christian Thielemann)を迎えると発表した。1992年からその任にあり、ドイツ統一後のベルリン州立オペラを牽引してきたダニエル・バレンボイムが今年1月31日で退任して以来、音楽監督のポストは空席になっていた。任期は2024/2025シーズンから5年。

ティーレマンは1959年、当時の西ベルリン生まれの64歳。ベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督(1997-2004)、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督(2004–2011)、ドレスデン・シュターツカペレ(ザクセン州立歌劇管弦楽団)の首席指揮者(2012ー)、ザルツブルク復活祭音楽祭の芸術監督(2013ー2022)、バイロイト音楽祭の音楽監督(2015ー2020)を歴任してきた。

バレンボイムとは、ベルリン・ドイツ・オペラやバイロイト音楽祭などでアシスタントを務めたという関係にあり、ベルリン州立オペラでは昨年10月、彼の代役としてドミトリー・チャルニャコフが演出を手掛けた新制作の《ニーベルングの指環》を指揮している。

2024年はティーレマンにとって節目の年。元旦にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサートに登場する(2019年に続いて2度目)他、ドレスデン・シュターツカペレの首席指揮者を退任することになっている。

また、ミラノ・スカラ座では、新制作の《ニーベルングの指環》を指揮する予定もある。さらに2024年はブルックナーの生誕200年で、それに向けて2019年から録音してきた交響曲全集が2023年10月に発売される。

写真:Staatsoper Unter den Linden / Jakob Tillmann


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