シュヴェービッシュ・グミュント発 〓 ジョシュア・リフキンにヨーロッパ教会音楽賞

2020/02/01

米国の音楽学者、指揮者、チェンバロ奏者、ピアニストのジョシュア・リフキン(Joshua Rifkin)が今年のヨーロッパ教会音楽賞を受賞した。賞は1999年の創設。ドイツのシュヴェービッシュ・グミュント市(Schwäbisch Gmünd)から毎年、教会音楽の分野で画期的な業績を上げた音楽家、研究者に授与されている。過去の受賞者には、ソフィア・グバイドゥリーナ、アルヴォ・ペルト、ペーター・シュライアーヘルムート・リリングなどがいる。5,000ユーロの寄付金は、7月25日に開催される欧州教会音楽祭の一環として授与される。

リフキンはニューヨークの生まれの75歳。ジュリアード音楽院で作曲を学び、ニューヨーク大学、ゲッティンゲン大学、プリンストン大学で音楽学を学んだ。その後、シュトックハウゼンと活動を共にするなど、バロックから現代音楽の鍵盤奏者として活動し、1978年にはバッハ・アンサンブルを結成。1981年には「バッハの声楽作品は当時、各パートひとりの歌手で演奏され、いわゆる”合唱団“はなかった」との説を発表して、バッハ解釈に新しい地平を拓いた。日本でも過去に、大阪の「いずみホール」でバッハの音楽を取り上げるコンサートを重ねている。

写真:Jan Kobel

関連記事

  1. デュッセルドルフ発 〓 デュッセルドルフ響が首席客演指揮者を務めるアルペシュ・チャウハンとの契約を延長

  2. ベルリン発 〓 州立歌劇場が新制作の《イェヌーファ》をライブ・ストリーミング

  3. ミラノ発 〓 クリスティアン・ティーレマンが代役で久々にスカラ・フィルの指揮台に

  4. 訃報 〓 ジークフリート・クルツ(92)ドイツの指揮者

  5. ベルリン発 〓 ベルリン放送響の首席客演指揮者にカリーナ・カネラキス

  6. ドレスデン発 〓 名指揮者ケンペの遺品が古巣のザクセン州立歌劇場へ

  7. プラハ発 〓 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサート・マスターに26歳の女性

  8. ロンドン発 〓 演出家のグレアム・ヴィック、指揮者のジェーン・グラヴァーに「サー」と「デイム」の称号

  9. パリ発 〓 指揮者のスペランツァ・スカップッチにフランスの「芸術文化勲章シュヴァリエ」

  10. ニュルンベルク発 〓 読響がヨーロッパ・ツアーをスタート

  11. 訃報 〓 オトマール・ボルヴィツキー(90)ドイツのチェロ奏者、ベルリン・フィルの元首席奏者

  12. ワルシャワ発 〓 台湾政府がショパン国際ピアノ・コンクールに抗議、国名表記めぐり

  13. マンハイム発 〓 マンハイム国民劇場が新制作の《さまよえるオランダ人》をストリーミング配信

  14. クレモナ発 〓 ヴァイオリニストの横山令奈が地元の病院の屋上で世界に癒やしの調べ

  15. エーケレー発 〓 ドロットニングホルム宮殿劇場の次期音楽監督にフランチェスコ・コルティ

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。