クアラルンプール発 〓 マレーシア・フィルの音楽監督に準・メルクル

2020/12/22
【最終更新日】2020/12/27

マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団(Malaysian Philharmonic Orchestra)が音楽監督に準・メルクル(Jun Märkl)を迎えると発表した。ブラジルの指揮者ファビオ・メケッティの後任で、5代目の“シェフ”。任期は2021/2022シーズンから。メルクルは2021/2022シーズンから、台北を本拠地とする台湾の国家交響楽団の芸術顧問に就任することが決まっている。

マレーシア・フィルは1997年の創設。初代首席指揮者にケース・バケルスを招き、105人のメンバーを25カ国から集めた多国籍オケオーケストラで、1998年に旗揚げ公演を行った。本拠地は首都クアラルンプールのランドマーク、ペトロナス・ツインタワー内にあるペトロナス・フィルハーモニック・ホール。

メルクルはミュンヘン生まれの61歳。ドイツ人の父と日本人の母を持ち、ハノーファー音楽院でヴァイオリン、ピアノ、指揮を学び、その後、セルジュ・チェリビダッケに師事。また、小澤征爾の下で研鑽を積んだ。1991年に若くしてザールラント州立劇場の音楽総監督に就任して話題を呼んだ(-1994)。

その後、マンハイム国民劇場(1994-2000)、リヨン国立管弦楽団(2005-2011)、MDR交響楽団(2007-2012)の音楽監督、首席指揮者を歴任。常任のポストに就くのは、スペインのバスク国立管弦楽団(旧:エウスカディ管弦楽団)の音楽監督を退いて以来。

写真:Malaysian Philharmonic Orchestra


関連記事

  1. ライプチヒ発 〓 ライプチヒ歌劇場が2022年にワーグナー音楽祭、13の歌劇と楽劇を集中上演

  2. ブタペスト発 〓 第3回「バルトーク国際コンクール」で、日本のクァルテット・インテグラが優勝

  3. ニューヨーク発 〓 グスターボ・ドゥダメルが2026年からニューヨーク・フィルの音楽監督・芸術監督に

  4. マドリード発 〓 テアトロ・レアルが新シーズン、2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  5. 訃報 〓 ミヒャエル・ギーレン(91)ドイツの指揮者

  6. ニューヨーク発 〓 テノールのステファン・グールドが健康上の理由で引退を表明

  7. ロンドン発 〓 作曲家のジョナサン・ゴールドスタイン夫妻が自家用機で衝突死

  8. ロサンゼルス発 〓 ロサンゼルス・フィルが2020/2021シーズンのキャンセルを発表、新型コロナウイルスの感染拡大で

  9. ベルリン発 〓 コーミッシェ・オーパーの次期音楽総監督にジェームズ・ガフィガン、カペルマイスターには八嶋恵利奈

  10. ラヴェンナ発 〓 イタリアで劇場閉鎖相次ぐ

  11. レイキャビク発 〓 ワーグナー《ワルキューレ》のアイスランド初演がお流れに

  12. ラス・パルマス発 〓 グラン・カナリア・フィルが首席指揮者兼芸術監督のカレル・マーク・チチョンとの契約を延長

  13. ノヴァーラ発 〓 復活した「カンテルリ国際指揮者コンクール」で、中国系ニュージーランド人の吕天贻が優勝

  14. ザルツブルク発 〓 夏の音楽祭が“縮小版”プログラムを発表

  15. ミネアポリス発 〓 オスモ・ヴァンスカがミネソタ管の音楽監督を退任

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。