ベルギー人のカウンターテナーで指揮者のルネ・ヤーコプス(René Jacobs)がブレーメン音楽賞を受賞した。授賞式は9月5日、フェルデンでのコンサート後に行われる。選定委員会は「先駆的な精神とスコアや歴史的資料の徹底的な研究により、初期バロックからロマン派までの作品に、彼はスリリングで新しい表情を与えた」と業績を称えている。
ヤーコプスはゲント生まれの77歳。ゲント大聖堂の少年合唱団に所属、長じてゲント大学で哲学を修める。その後、ブリュッセル、ハーグで声楽を学び、カウンターテナーとしてグスタフ・レオンハルトやニコラウス・アーノンクールらのレコーディングに参加して国際的なキャリアを築いた後、1970年代にコンチェルト・ヴォカーレを組織し、指揮者として活動を始めた。
1983年にはオーストリアのインスブルック古楽音楽祭でオペラ指揮者としてデビュー。それを機に、1997年から2009年まで音楽祭の音楽監督を務めた。最近はベルリン州立オペラやハンブルク州立オペラ、ザルツブルグ音楽祭など、世界の著名な劇場、音楽祭に客演を続けており、ロマン派のオペラの指揮も手掛けている。
賞は1998年の創設。独創的な活動で音楽界に貢献している音楽家に毎年授与されており、過去の受賞者にはジェシー・ノーマンやニコラウス・アーノンクール、ロジャー・ノリントン、マルク・ミンコフスキー、ロナルド・ヴイラソン、フィリップ・ヘレヴェッヘ、フィリップ・ジャルスキーらに贈られている。
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ブレーメン発 〓 ルネ・ヤーコプスにブレーメン音楽賞
2024/08/02
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