ケルン発 〓 ギュルツェニヒ管が2025年2月に日本ツアー

2024/08/26

ドイツ・ケルンを本拠地とするギュルツェニヒ管弦楽団(Gürzenich-Orchester Köln)が2025年に日本ツアーを行うことになった。音楽監督を務めていたフランソワ=グザヴィエ・ロト(François-Xavier Roth)が5月にセクハラで告発され、7月に任期1年を残して退任したことでツアーも危ぶまれていたが、サカリ・オラモが代役を務めるという。

ギュルツェニヒ管の来日はロトに率いられた2022年以来。今回は2月9日に所沢からスタート、東京、大阪、東京、豊田、横浜を回る。ソリストにはピアノの藤田真央、ヴァイオリンの諏訪内晶子が起用され、藤田はショーマンとモーツァルトのピアノ協奏曲第23番、諏訪内はブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番。

オラモはヘルシンキ生まれの58歳。シベリウス音楽院で学んでフィンランド放送交響楽団のコンサートマスターに就任。その後、指揮者に転身し、英国のバーミンガム市交響楽団の音楽監督(1999-2008)、フィンランド放送響の首席指揮者(2003ー2012)、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者(2008-2021)を歴任。現在はBBC交響楽団の首席指揮者を務めている。

ギュルツェニヒ管は1827年の設立で、マーラー本人の指揮で交響曲第3番と第5番を初演しているだけでなく、リヒャルト・シュトラウスの交響詩《ドン・キホーテ》と《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら 》などの初演も手掛けたオーケストラ。今回はマーラーの交響曲第5番もフューチャーされている。

写真:Kungliga Filharmonikerna


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ブリュッセル発 〓 名ホール、パレ・デ・ボザールで火災

  2. ロンドン発 〓 「グラモフォン・アワード2019」の年間賞など発表

  3. コブレンツ発 〓 指揮者ギャリー・ウォーカーが今シーズン限りでライン州立フィルハーモニー管の首席指揮者を退任

  4. パリ発 〓 フランスの週刊風刺新聞が指揮者のフランソワ=グザヴィエ・ロトのセクハラ行為を告発

  5. ブリュッセル発 〓 モネ劇場が新制作の《ねじの回転》をストリーミング配信

  6. ウィーン発 〓 来年の「ニューイヤー・コンサート」、無観客も検討

  7. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場の次期芸術総監督にベルリン州立オペラのマティアス・シュルツ

  8. ニューヨーク発 〓 ダニエレ・ルスティオーニがメトロポリタン歌劇場の首席客演指揮者に

  9. ザルツブルク発 〓 モーツァルテウム管の次期首席指揮者にスペインのロベルト・ゴンザレス=モンハス

  10. ハンブルク発 〓 州立歌劇場の次期音楽総監督にオメール・メイア・ヴェルバー、ケント・ナガノの後任

  11. ミュンヘン発 〓 ソプラノのアスミック・グリゴリアンが当面の出演をキャンセル

  12. バイロイト発 〓 バイロイト音楽祭、2028年からの新しい《ニーベルングの指環》の指揮者はパブロ・エラス=カサド

  13. アムステルダム発 〓 フランソワ=グザヴィエ・ロト、コンセルトヘボウのシェーンベルク生誕150年記念コンサートから外される

  14. シアトル発 〓 トマス・ダウスゴーがシアトル響の音楽監督を突然辞任

  15. ブリスベン発 〓 オペラ・オーストラリアがこの冬の《ニーベルングの指環》の新製作を断念

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。