ウィーン発 〓 国立歌劇場の世界初演《オルランド》で演出家が交代

2019/10/17
【最終更新日】2019/10/18

ウィーン国立歌劇場が16日、演出家の交代を発表した。演出家が交代するのは、12月8日に世界初演されるオルガ・ノイヴィルトの《オルランド》。カロリーネ・グルーバー(Karoline Gruber)からポーリー・グラハム(Polly Graham)に交代する。また、重要な役どころであるナレーター役に予定されていたフィオナ・ショウ(Fiona Shaw)の出演キャンセルも発表された。

今回の《オルランド》はウィーン国立歌劇場の150周年記念公演。女性作曲家に歌劇場が初めて作曲委嘱したオペラで、英国モダニズムを代表するヴァージニア・ウルフが1928年に発表した小説『Orlando: A Biography』に基づいた作品。原作、作曲だけでなく、脚本、演出、衣装のすべてに女性が起用されたことで話題を集めた。脚本はフランス系アメリカ人の劇作家キャサリン・フィルー、衣装は「コム・デ・ギャルソン」の川久保玲が手掛ける。

代役に起用されたグラハムは英国の若手演出家で、大学卒業後、カーディフにあるウェールズ・ナショナル・オペラで研鑽を積み、デービッド パウントニーたちに師事。2017年の「International Opera Awards」の新人賞にノミネートされている。また、2018年からは両親が創設した英国ロングボロー・フェスティバル・オペラ(Longborough Festival Opera)の芸術監督を務めている。

写真:Studio Cano


    もっと詳しく ▷

    音楽祭情報はこちら ▷


関連記事

  1. エバンストン発 〓 2021年の「ゲオルグ・ショルティ指揮者アワード」はジェンマ・ニューに

  2. ハンブルク発 〓 フィンランドの俊英タルモ・ペルトコスキが老舗レーベル「ドイツ・グラモフォン」と契約

  3. マプト発 〓 女性オーボエ奏者がモザンビークの文化観光大臣に

  4. ウィーン発 〓 ウィーン響の首席客演指揮者にフランスの若手マリー・ジャコー

  5. パリ発 〓 ミッコ・フランクがフランス放送フィルとの契約を延長

  6. 訃報 〓 アレクサンドル・ヴスティン(77)ロシアの作曲家

  7. 訃報 〓 ハロルド・バッド(84)米国の作曲家、ピアニスト

  8. ローマ発 〓 サンタ・チェチーリア国立アカデミー管のコンサートマスターにアンドレア・オビソ

  9. ウィーン発 〓 カミラ・ニールンドに国立歌劇場の「ロッテ・レーマン メモリアル・リング」

  10. ザルツブルク発 〓 復活祭音楽祭が2024年の開幕前に2025年の概要を発表

  11. ジュネーブ発 〓 ジュネーブ大劇場がモーツァルト《皇帝ティートの慈悲》の新作をライブ・ストリーミング

  12. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルの2020/2021シーズンが開幕

  13. ラヴェンナ発 〓 ムーティ、肺炎でダウン

  14. ローマ発 〓 イタリア全土で劇場また閉鎖

  15. ウィーン発 〓 国立歌劇場が《アドリアーナ・ルクヴルール》の公演をストリーミング配信

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。