かつてのRIAS(リアス)交響楽団でヴァイオリン奏者として活動をスタートし、オーケストラの運営にも関わってドイツのオーケストラ界の最長老として知られたエバハルト・ヴァンゲマン(Eberhard Wangemann)が8月17日に亡くなった。104歳だった。
ヴァンゲマンは1920年、ライプツィヒ生まれ。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を経て、1955年に35歳でRIAS響に入団した。RIAS響は1946年に西ベルリンのアメリカ軍占領地区放送局で設立されたオーケストラで、1956年にベルリン放送交響楽団に改名、さらにドイツ再統一後の1993年、現在のベルリン・ドイツ交響楽団に改名している。
1962年からはオーケストラの理事に就任。1975年に首席指揮者を11年間務めたロリン・マゼールが辞任した後、オーケストラの代表として後任探しに加わり、性急な決断をしないように周囲を説得。その結果、1982年に29歳のリッカルド・シャイーを首席指揮者(ー1989年)を迎えることになった。1984年にはその功績で、ドイツ連邦共和国功労勲章を授与されている。
1985年の引退後は名誉会員として、100歳になるまで定期的にコンサートに出演。オーケストラは2020年1月、100歳の誕生日を祝っている。オーケストラは「ヴァンゲマンほど長くオーケストラに献身した人物はいなかった。彼の音楽に対する人生は、あらゆる点で模範的で並外れたものでした」と、その生涯を称えている。
写真:Jörg Brüggemann
訃報 〓 エバハルト・ヴァンゲマン(104)ドイツのヴァイオリニスト
2024/08/25
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