訃報 〓 デイヴィッド・レンダル(76)英国のテノール歌手

2025/07/23

英国のテノール歌手デイヴィッド・レンダルが(David Rendall)が21日に亡くなった。76歳だった。ロイヤル・オペラを中心に、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場といった著名な歌劇場に出演を重ね、国際的に活躍した。バリトン歌手として活躍するヒュー・モンタギュー・レンダルは子息。

ロンドン生まれで、ロンドンの王立音楽院で学び、1973年にロンドン芸術協会から「若手音楽家賞」を、1975年にグルベンキアン奨学金を受賞、オーストリア・ザルツブルクのモーツァルテウム音楽院で研鑽を積んだ。

1976年にイングリッシュ・ナショナル・オペラに入団して1992年まで所属。1978年には、ヘルベルト・フォン・カラヤンに抜擢され、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるブルックナーの《テ・デウム》に出演した。

1980年にはメトロポリタン歌劇場に《ドン・パスクアーレ》のエルネスト役でデビュー。その後も、《イドメネオ》のタイトルロールの他、《ドン・ジョヴァンニ》のドン・オッタヴィオ、《エフゲニー・オネーギン》のレンスキー、《アラベラ》のマッテオ、《コジ・ファン・トゥッテ》のフェルランドを演じている。

また、スカラ座、ベルリン・ドイツ・オペラ、ウィーン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場など、世界的なに著名な歌劇場への客演を重ねた他、英国のグラインドボーン音楽祭ではヴェルディの《オテロ》のタイトルロールを演じるなど、音楽祭への出演も多い。

1998年にはカニオ役で出演したフィレンツェ歌劇場の公演で、リハーサル中にシルヴィオ役のバリトン歌手を刺す場面でナイフがへこまず、切り傷を負わせてしまうという事件に遭遇した。一方、2005年4月にコペンハーゲンでの公演中に舞台の崩落事故に巻き込まれて負傷、2013年6月に舞台に復帰するまでキャリアが中断された。

残された録音も多く、チャールズ・マッケラス指揮のドニゼッティ《マリア・ ストゥアルダ》、ロリン・マゼール指揮のプッチーニ《つばめ》、ダニエル・バレンボイム指揮のモーツァルトのレクイエム、コリン・デイヴィス指揮のエルガー《ジェロンティアスの夢》などに参加している。

写真:David Rendall









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