ボストン発 〓 ボストン響が音楽監督のネルソンスと期限なしの契約更改

2024/01/28

ボストン交響楽団(Boston Symphony Orchestra)が音楽監督を務めるアンドリス・ネルソンス(Andris Nelsons)との間で「ローリング契約」を結んだと報じられた。「ローリング契約」とは、有効期限が定められていない契約で、これでネルソンスは実質的に終身音楽監督の立場を得たことになる。また、ボストン響が行っている夏の音楽祭「タングルウッド音楽祭」の指揮の責任者にも任命された。

ネルソンスは1978年、ラトビアの首都リガ生まれの45歳。ラトビア国立歌劇場管弦楽団の首席トランペット奏者から指揮者に転身し、ネーメ・ヤルヴィ、ヨルマ・パヌラ、マリス・ヤンソンスに指揮を学んだ。ラトビア国立歌劇場の首席指揮者(2003-2007)、バーミンガム市交響楽団の音楽監督(2008-2015)を歴任。2010年にはドイツのバイロイト音楽祭にデビューしている。

ボストン響の音楽監督に就任したのは2014年で、2017年からはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者も兼任。2020年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の「ニューイヤー・コンサート」の指揮を任された。英国を拠点にした音楽サイト「Bachtrack」が先頃発表した年度ランキングで、「最も忙しい指揮者」に選ばれている

写真:Boston Symphony Orchestra / Marco Borggreve


  音楽祭情報はこちら ▷


関連記事

  1. ラス・パルマス発 〓 グラン・カナリア・フィルが首席指揮者のカレル・マーク・チチョンとの契約を延長

  2. 東京発 〓 東京二期会が《影のない女》の上演を断念、代わりに宮本亞門演出の《フィガロの結婚》

  3. モスクワ発 〓 ボリショイ劇場で“ウクライナにおける特別軍事作戦”で死亡した兵士の遺族のためのチャリティー公演

  4. クリーブランド発 〓 フランツ・ウェルザー=メストのキャンセルでイゴール・レヴィットも降板、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲演奏で

  5. ニューヨーク発 〓 ネトレプコの米国復帰めぐり、メトロポリタン歌劇場のゲルブ総裁と本人が応酬

  6. ミュンヘン発 〓 「オペラ・アワード2024」の授賞式がプリンツ・レゲンテン劇場で

  7. ゲーラ発 〓 アンテンブルク・ゲーラ市立劇場の音楽総監督にルーベン・ガザリアン

  8. 東京発 〓 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典が「第51回ENEOS音楽賞」洋楽部門を受賞

  9. ロンドン発 〓 BBC Promsは開催を5月末に判断

  10. ロンドン発 〓 モンテヴェルディ合唱団・管弦楽団が冬のツアーの指揮者にクリストフ・ルセを起用

  11. ミュンヘン発 〓 ミュンヘン放送管が首席指揮者イヴァン・レプシッチとの契約を延長

  12. 訃報 〓 リナト・イブラギモヴァ(59)ロシア出身のコントラバス奏者、ロンドン交響楽団の元首席

  13. ブリュッセル発 〓 モネ劇場の新しい《ニーベルングの指環》全4部作上演で演出家が交代、ロメオ・カステルッチからピエール・アウディへ

  14. ニューヨーク発 〓 カーネギーホールとウィーン・フィルが指揮者交代で同意、ロシアのウクライナ進攻でゲルギエフ降板

  15. ウィーン発 〓 国立歌劇場に続いて、ウィーン・フィル主催の舞踏会も中止

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。