東京発 〓 第32回「高松宮殿下記念世界文化賞」、音楽部門はチェロのヨーヨー・マ

2021/09/15

公益財団法人・日本美術協会(総裁:常陸宮殿下)が14日、世界の優れた芸術家に贈る第32回「高松宮殿下記念世界文化賞=Praemium Imperiale」の受賞者を発表した。音楽部門の受賞者はアメリカの世界的チェリスト、ヨーヨー・マ(馬友友)。受賞者には金メダルと賞金1500万円が贈られる。

「高松宮殿下記念世界文化賞」は1988年(昭和63年)、日本美術協会が設立100周年を記念して創設した賞。前総裁の高松宮殿下の「世界の文化芸術の普及向上に広く寄与したい」という遺志を継いだもの。「絵画」、「彫刻」、「建築」、「音楽」、「演劇・映像」の5部門がある。

第32回は昨年の予定で、それが新型コロナウイルスの世界的流行で1年に延期された。他の4部門の受賞者は、絵画部門がセバスチャン・サルガド(ブラジル/フランス)、彫刻部門がジェームズ・タレル(アメリカ)、建築部門がグレン・マーカット(オーストラリア)で、演劇・映像部門は初の該当者なしとなった。

マはフランス・パリ生まれの65歳。父親は中国・寧波出身の指揮者、作曲家で、母親が香港生まれの声楽家という家庭に育ち、幼い頃からチェロだけでなく、ヴァイオリン、ヴィオラを習ったという。7歳の時に一家でパリからニューヨークに移り住んだ。

ジュリアード音楽院では名伯楽のレナード・ローズに師事したが、チェロの巨人パブロ・カザルスから大きな影響を受けたという。その後、コロンビア大学を経てハーバード大学に進み、人類学の学位を取得している。

これまで100タイトルを超えるアルバムをリリース、《リベルタンゴ》などクラシック音楽以外でもヒットを飛ばし、グラミー賞に18回輝くなど、授賞多数。1998年に「シルクロード・プロジェクト」を立ち上げ、伝統的な東西の音楽と現代の音楽との関りを追求する活動を展開中。

トランプ政権下では、メキシコとの国境地帯にある橋の前で、昨年はワクチン接種会場で待機中の人たちの前で演奏を行うなど、気さくな性格で知られ、音楽による癒しと励ましを届けようとする姿勢を貫いている。国連のピース・メッセンジャーも務めた。

写真:United Nations


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