パリ国立オペラ(Opéra national de Paris)が音楽監督にセミヨン・ビシュコフ(Semyon Bychkov)を迎えると発表した。任期は2028年8月1日から4シーズン。音楽監督はグスターボ・ドゥダメルが2021年から2023年まで務めた後、空席になっていた。それに先立ち、2026年8月1日から音楽監督予定者としてオーケストラの常任指揮者に就任する。
ビシュコフはソ連時代のレニングラード(現在のサンクト・ペテルブルク)生まれの73歳。ユダヤ系ロシア人で、高祖父はウクライナ南部オデッサ歌劇場の指揮者、父親が医師という家庭で育った。レニングラード音楽院でイリヤ・ムーシンに師事して首席で卒業。1973年にラフマニノフ指揮者コンクールの覇者となり、レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団の指揮を打診されるが、政治信条を理由に1974年には米国に亡命した。
その後、パリ管弦楽団の音楽監督(1989ー1998)、ケルン放送交響楽団の首席指揮者(1997-2010)を歴任。2017/2018シーズンからはチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めており、2027/2028シーズンで退任することが決まっている。
国立オペラでは、2008年に行われた初の日本公演でワーグナー《トリスタンとイゾルデ》を指揮している他、2009年のリヒャルト・シュトラウスとショスタコーヴィチに捧げられたコンサート、2023年のドヴォルザークに捧げられたプログラムを引っ提げてのラヴェル音楽祭への客演などを指揮してきた。今シーズン、チャイコフスキー《エフゲニー・オネーギン》を指揮する。
写真:James Bort / Opéra national de Paris
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