ロンドン発 〓 「最も忙しい指揮者」は2023年もネルソンス

2024/01/25

英国を拠点にした音楽サイト「Bachtrack」が先頃、恒例の公演数を元にした年度ランキングを発表した。それによると、2023年の「最も忙しい指揮者」は(コンサートを指揮した回数で)アンドリス・ネルソンスだった。2018年にワレリー・ゲルギエフを抜いてから第1位をキープしている。

2位以下はクラウス・マケラ、パーヴォ・ヤルヴィ、ヤクブ・フルシャ、マンフレート・ホーネックで、6位にファビオ・ルイージ。驚くのは、96歳のヘルベルト・ブロムシュテットが第10位にランキングされていることで、ロシアのウクライナ侵略絡みでゲルギエフをはじめ、サイモン・ラトルもベスト10から外れている。

一方、「最も忙しいオーケストラ」は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、シカゴ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団、ボストン交響楽団と、米国のオーケストラが上位5位を占めた。意外なところで、イタリアのサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団がロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を抑えて第6位にいる。

ピアニストに目を転じると、公演数でトップに立つのが、キリル・ゲルシュタインがユジャ・ワンを抑えて第1位。2位はダニール・トリフォノフで、チョ・ソンジンが3位に躍進した。4位にユジャ・ワン、その下にヴィキングル・オラフソンという順番。

オペラの上演ランキングは、モーツァルト《魔笛》、プッチーニ《ラ・ボエーム》、プッチーニ《蝶々夫人》、モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》、ヴェルディ《椿姫》、モーツァルト《フィガロの結婚》、プッチーニ《トゥーランドット》、プッチーニ《トスカ》、ビゼー《カルメン》、ヴェルディ《アイーダ》がベスト10を占めている。

写真:Boston Symphony Orchestra


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. アムステルダム発 〓 バレンボイムが「マーラー・フェスティバル」での指揮をキャンセル

  2. シュトゥットガルト発 〓 ダン・エッティンガーがシュトゥットガルト・フィルの首席指揮者兼音楽総監督を退任

  3. ベルリン発 〓 第2回「オーパス・クラシック賞」決まる

  4. ラハティ発 〓 指揮者のオスモ・ヴァンスカが骨折事故を乗り越え、車椅子で現場復帰へ

  5. ベルリン発 〓 クリストフ・エッシェンバッハがベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団との契約を延長

  6. オスロ発 〓 クラウス・マケラが3月、オスロ・フィルとのシベリウス全集でレコード・デビュー

  7. ヘルシンキ発 〓 ヘルシンキ・フィルの次期首席指揮者にユッカ=ペッカ・サラステ

  8. ルイス発 〓 グラインドボーン音楽祭の総監督セバスチャン・シュワルツが辞任

  9. ベルゲン発 〓 ベルゲン・フィルの首席客演指揮者にマーク・エルダー

  10. ドレスデン発 〓 名指揮者ケンペの遺品が古巣のザクセン州立歌劇場へ

  11. トリノ発 〓 王立劇場が2025/2026シーズンの公演ラインナップを発表

  12. バーミンガム発 〓 バーミンガム市響が無料で5,000席を提供、国民保健サービス関係者向けに

  13. ブリュッセル発 〓 名ホール、パレ・デ・ボザールで火災

  14. 東京発 〓 ワシントン・ナショナル響が日本公演を中止

  15. 香港発 〓 イップ・ウィンシーが香港シンフォニエッタを卒業!?

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。