フィラデルフィア発 〓 マリン・オールソップがフィラデルフィア管の首席客演指揮者に

2024/01/10

米国のフィラデルフィア管弦楽団(Philadelphia Orchestra)が首席客演指揮者にマリン・オールソップ(Marin Alsop)を迎えると発表した。ナタリー・シュトゥッツマンの後任で、任期は2024/2025シーズンから3年。オールソップのオーケストラ・デビューは1990年で、既に32回その指揮台に立っている。

オールソップは1956年、ニューヨーク生まれの67歳。2005年から2021年までボルティモア交響楽団の音楽監督を務め、米国のメジャー・オーケストラの音楽監督を務めた初の女性指揮者で、2019/2020シーズンからウィーン放送交響楽団の首席指揮者を務めている。

また、2012年から2019年までサンパウロ交響楽団の首席指揮者も務め、2023/2024シーズンからはポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団の芸術監督兼首席指揮者も兼任。2023/2024シーズンからは3シーズンの任期で、ロンドンを拠点とするフィルハーモニア管弦楽団の首席客演指揮者も務めている。

最初の大仕事は今後計画される中国ツアーになるという。フィラデルフィア管は中国と縁が深く、1940年代にカナダ出身の社会主義者で外科医で、中国共産党の抗日戦争に従軍したノーマン・ベチューンのための慈善公演を行っている他、1973年には米国のオーケストラとして初めて中国公演を行ったことで知られ、2023年11月には50周年記念コンサートを北京で行っている。

写真:Luca Migliore


関連記事

  1. ロンドン発 〓 ロンドン響が新シーズン開幕直後に中国、ベトナムへ

  2. ロンドン発 〓 指揮者のサカリ・オラモがBBC響との契約を延長

  3. フィレンツェ発 〓 ペレイラがフィレンツェ歌劇場の総裁に

  4. モスクワ発 〓 ボリショイ劇場が過去の公演をYouTubeで配信

  5. ベルリン発 〓 バレンボイムがベルリン州立オペラの音楽監督を退任

  6. モスクワ発 〓 プーチン大統領がゲルギエフに対し、ボリショイ、マリインスキーの両方を統括するポストを打診

  7. モスクワ発 〓 ロシアのメディア、ゲルギエフがボリショイ劇場の総監督も兼務と報道

  8. バルセロナ発 〓 バルセロナ響の次期音楽監督にルドヴィク・モルロー、大野和士の後任

  9. マドリード発 〓 ポリーニが来年4月のスペイン・ツアーをキャンセル

  10. ウィーン発 〓 ウィーン放送響が首席指揮者のマリン・オールソップとの契約を延長

  11. 東京発 〓 久石譲が新作交響曲を自ら世界初演、創立50周年を迎える新日本フィルの2021/2022シーズンのオープニング・コンサートで

  12. シドニー発 〓 空席だったオペラ・オーストラリアの芸術監督に演出家のジョー・デイヴィス

  13. ハノーファー発 〓 州立劇場の次期音楽総監督にステファン・ジリアス

  14. アムステルダム発 〓 コンセルトヘボウがリベンジへ、来年5月に「マーラー・フェスティバル」

  15. ストックホルム発 〓 ピアノのイゴール・レヴィットがノーベル賞の授賞式で演奏

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。