モントリオール発 〓 モントリオール響の次期音楽監督にラファエル・パヤーレ

2021/01/08

カナダのモントリオール交響楽団(Orchestre symphonique de Montréal)が7日、次期音楽監督にベネズエラの指揮者ラファエル・パヤーレ(Rafael Payare)を迎えると発表した。2006年から2020年までその任にあったケント・ナガノの後任で、任期は2022/2023シーズンから5年間。

パヤーレはプエルト・ラ・クルス生まれの40歳。2019/20年シーズンから米国のサンディエゴ交響楽団の音楽監督を務めており、昨年秋に契約を延長、任期は2025/2026シーズンまで延びた。モントリオール響デビューは2018年。南米大陸出身の指揮者が音楽監督のポストに就くのは楽団初。今シーズン2021/2022シーズンから実質的な音楽監督としての活動を始めるという。

ベネズエラの音楽教育システム「エル・システマ」でフレンチ・ホルンを学び、シモン・ボリバル交響楽団のメンバーとなった。その後、2004年からホセ・アントニオ・アブレウ博士の元で正式に指揮者としての勉強を始めた。その後、クラウディオ・アバド、グスターボ・ドゥダメルのアシスタント指揮者などを経て、コペンハーゲンで行われた2012年のマルコ国際指揮者コンクールで優勝した。

その後、2014年に英国北アイルランドのアルスター管弦楽団の首席指揮者・音楽監督に就任(-2019)。2015年には、前年に亡くなったロリン・マゼールの代役としてウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して注目を集め、マゼールが行っていたキャッスルトン音楽祭の首席指揮者に就任している。

写真:Orchestre symphonique de Montréal


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. 訃報 〓 ジョナサン・ミラー(85)英国の演出家

  2. ザルツブルク発 〓 若手指揮者コンクール「カラヤン若手指揮者アワード」に韓国のユン・ハンギョル

  3. ロンドン発 〓 クラシック音楽雑誌「グラモフォン」が年度賞「グラモフォン・アワード」を発表

  4. ロンドン発 〓 ピアノのマレイ・ペライアが復帰、旧知のアカデミー室内管と共演

  5. シカゴ発 〓 ラヴィニア音楽祭が中止を発表

  6. ジュネーブ発 〓 第75回「ジュネーヴ国際コンクール」のチェロ部門で、ドイツ在住の上野通明が優勝

  7. 北京発 〓 フィラデルフィア管が中国国際音楽コンクールのレジデント・オーケストラに

  8. グラフェネック発 〓 小澤征爾がオーストリア音楽劇場賞の特別賞「国際文化貢献賞」を受賞

  9. ベルリン発 〓 コーミッシェ・オーパーが2019/2020シーズンの公演ラインナップを発表

  10. ボストン発 〓 ヘンデル・ハイドン協会が次期芸術監督に英国の指揮者ジョナサン・コーエン

  11. ロンドン発 〓 「オペラ・アワード2020」、ノミネート作品を発表

  12. ドレスデン発 〓 ドレスデン・シュターツカペレが次期首席指揮者にダニエレ・ガッティを選択

  13. ウィーン発 〓 2023年の「ニューイヤー・コンサート」の指揮者はフランツ・ウェルザー=メスト

  14. ルツェルン発 〓 アシュケナージが引退を表明

  15. ジュネーブ発 〓 ジョナサン・ノットが音楽監督を務めるスイス・ロマンド管と契約更改、任期を2026年まで延長

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。