英国の指揮者でヴァイオリニスト、ジョン・ジョージアディス(John Georgiadis)が5日に亡くなった。81歳だった。26歳から14年間、ロンドン交響楽団のコンサートマスターを務め、その後に指揮者に転身。1977年からロンドンでウィーンの向こうを張った「ニューイヤー・コンサート」を主宰、ワルツなどシュトラウス一家の音楽の録音などで知られた。
エセックスの生まれで、6歳からヴァイオリンを始め、ロンドンの王立音楽院卒業後、バーミンガム市交響楽団のコンサートマスターを2年務めて1965年にロンドン響に入団、アンドレ・プレヴィンが首席指揮者を務めた時代を支えた。2年前にはオーケストラ時代を振り返った回想録を刊行している。
1970年代後半から名指揮者セルジュ・チェリビダッケらの下で研鑽を積んで指揮者に転身。1972年にはロンドン・ヴィルトゥオーゾ室内管弦楽団を創設。英国のヨハン・シュトラウス協会の名誉会員で、「ニューイヤー・コンサート」はロンドンの様々なオーケストラを招いて2015年まで続けていた。
また、母校の王立音楽院でオーケストラ学科で後身の指導にも当たり、1994年から1996年にかけてタイのバンコク交響楽団の音楽監督を務めた他、マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団にもしばしば客演していた。昨年7月に脳腫瘍の手術を受けて療養中だった。
写真:johngeorgiadis.com / Chris Tyler
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