訃報 〓 ウンベルト・ボルソ(95)イタリアのテノール歌手

2018/12/02
【最終更新日】2023/02/16

1960年代に一世を風靡した名テノール、ウンベルト・ボルソ(Umberto Borso)が11月26日にローマで亡くなった。95歳だった。力強く輝かしい声で1950年代から30年にわたって第一線で活躍。長くフィレンツェ近郊のカステルフィオレンティーノで過ごし、2015年には名誉市民権が与えられた。

ローマ歌劇場のオーディションに合格して1953年にオペラ・デビュー。1956年にマリオ・デル・モナコの代役として《アンドレア・シェニエ》に出演、レナータ・テバルディと共演して大成功を収め、スター歌手の仲間入りした。その年、バルセロナのリセウ劇場の《アイーダ》でテバルディで共演、その舞台を観ていたホセ・カレーラスが歌手を志すきっかけの一つになったという。

また、1956年には、第1次イタリア歌劇団公演のメンバーとして来日、《アイーダ》でラダメスを歌っている。1962年にニューヨークのメトロポリタン歌劇場、1963年にミラノ・スカラ座にデビュー。生涯に《アイーダ》153回、《イル・トロヴァトーレ》135回、《アンドレア・シェニエ》78回、《トスカ》66回、《運命の力》44回、《オテロ》39回歌っているという。

写真:F. Fontanelli



関連記事

  1. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが「ヨーロッパ・コンサート」の開催地を変更、ウクライナのオデーサからラトビアのリエパーヤへ

  2. ミラノ発 〓 スカラ座の理事会が総裁のドミニク・マイヤー、音楽監督のリッカルド・シャイーの任期を1年延長へ

  3. ベルリン発 〓 コーミッシェ・オーパーが5月1日までの公演をキャンセル、4月の公演のキャンセルはドイツでは初めて

  4. ロンドン発 〓 英国のクラシック音楽雑誌「グラモフォン」の「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」一般投票始まる

  5. 訃報 〓 エディタ・グルベローヴァ(74)スロバキアのソプラノ歌手

  6. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、芸術総監督ホモキが最終シーズン

  7. ポズナン発 〓 ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールは2022年にスライド

  8. アナベルク発 〓 エルツゲビルゲ劇場の次期音楽総監督にイェンス・ゲオルク・バッハマン

  9. マドリード発 〓 テアトロ・レアルの次期音楽監督にグスターボ・ヒメノ

  10. ウィーン発 〓 国立歌劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  11. ハンブルク発 〓 指揮者のケント・ナガノがドイツの「共和国功労勲章大功労十字章」を受章

  12. カールスルーエ発 〓 バーデン州立劇場が音楽総監督のゲオルク・フリッチュとの契約を延長

  13. アムステルダム発 〓 エド・デ・ワールトに改めて「副指揮者」の称号

  14. ウィーン発 〓 ウィーン少年合唱団が2021年の海外ツアーをすべてキャンセルも、10月にニュー・アルバムをリリース

  15. 訃報 〓 ジェーン・マニング(82)英国のソプラノ歌手

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。