1960年代に一世を風靡した名テノール、ウンベルト・ボルソ(Umberto Borso)が11月26日にローマで亡くなった。95歳だった。力強く輝かしい声で1950年代から30年にわたって第一線で活躍。長くフィレンツェ近郊のカステルフィオレンティーノで過ごし、2015年には名誉市民権が与えられた。
ローマ歌劇場のオーディションに合格して1953年にオペラ・デビュー。1956年にマリオ・デル・モナコの代役として《アンドレア・シェニエ》に出演、レナータ・テバルディと共演して大成功を収め、スター歌手の仲間入りした。その年、バルセロナのリセウ劇場の《アイーダ》でテバルディで共演、その舞台を観ていたホセ・カレーラスが歌手を志すきっかけの一つになったという。
また、1956年には、第1次イタリア歌劇団公演のメンバーとして来日、《アイーダ》でラダメスを歌っている。1962年にニューヨークのメトロポリタン歌劇場、1963年にミラノ・スカラ座にデビュー。生涯に《アイーダ》153回、《イル・トロヴァトーレ》135回、《アンドレア・シェニエ》78回、《トスカ》66回、《運命の力》44回、《オテロ》39回歌っているという。
写真:F. Fontanelli
訃報 〓 ウンベルト・ボルソ(95)イタリアのテノール歌手
2018/12/02
【最終更新日】2023/02/16
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