ベルギー・ゲントで行われているフランダース音楽祭(Gent Festival van Vlaanderen)がミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の出演を取り消した問題で、シャニが首席指揮者を務めるオランダのロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団が声明を発表した。
声明でオーケストラの総監督兼芸術監督ロブ・ストリーヴェラーは「音楽は分断ではなく結びつけるべきだという理念を常に堅持する。ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団は、国籍や背景で個人を判断したり、根拠なく母国の政治と結びつけたりすることは決してない。芸術的資質と共通の価値観——人間性、連帯感、音楽が人々の架け橋となるとの信念——に基づき、意図的に音楽家との協働を選択している」と述べている。
また、シャニについて「彼は政治的立場を代表するのではなく、芸術を通じて結束と希望に貢献したいと強調している。その一環として、パレスチナ人学者エドワード・サイードとイスラエル人ピアニスト兼指揮者ダニエル・バレンボイムが創設したウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団への関与など、様々な取り組みを行っている」と擁護した。
一方、シャニも「失われる命は一つでも多すぎる。音楽は協力や対話、さらには和解さえ可能であることを示せる。今は困難に思えても、平和は訪れると信じている。敵同士が共に集い、友人となり、人間として可能な限り高次なレベルで交流できるという希望を私たちは大切にしている。たとえ政治や人生の他の問題で激しく意見が対立しても、共に音楽を奏で、最高レベルで共に感じ、共に考えることは可能なのだ」と述べている。
写真:Rotterdams Philharmonisch Orkest
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2025/09/12
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