シュトゥットガルト発 〓 シュトゥットガルト室内管が首席指揮者のトーマス・ツェートマイアーとの契約を延長

2024/11/28

ドイツのシュトゥットガルト室内管弦楽団(Stuttgarter Kammerorchester)が首席指揮者のトーマス・ツェートマイアー(Thomas Zehetmair)との契約を延長した。2019年からその任にあり、今回の契約更改で任期は2027年夏まで延びる。オーケストラとは2027年のベートーヴェン生誕250周年までに交響曲全曲を演奏、録音する計画を立てているという。

ツェートマイアーはオーストリア・ザルツブルク生まれの63歳。地元のモーツァルテウム音楽院で学び、マックス・ロスタルやナタン・ミルシテインらにも師事。1977年にザルツブルク音楽祭でデビューを果たし、翌年にはモーツァルト国際コンクールで優勝。その後、ヴァイオリニストとして国際的な活躍を続けた。

その後、指揮者に転身。これまで英国のロイヤル・ノーザン・シンフォニー(2002ー2014)、パリ室内管弦楽団(2012ー2015)、スイスのヴィンタートゥール・ムジークコレギウム(2016ー2021)の首席指揮者、音楽監督を歴任。2021年からはフランス国立オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ管弦楽団の首席指揮者も務めている。

シュトゥットガルト室内管は1945年、カール・ミュンヒンガーによってバロック音楽演奏を目的に活動をスタート。その後の古楽演奏の先駆けとなる斬新な演奏スタイルで、20世紀後半のバロック音楽ブームの火付け役となった。1990年にミュンヒンガーが亡くなった後は現代音楽にも積極的に取り組んでいる。

写真:Wolfgang Schmidt


関連記事

  1. ボルティモア発 〓 ボルティモア響の芸術顧問に指揮者のジェームズ・コンロン

  2. ミュンヘン発 〓 ミュンヘン国際音楽コンクールのチェロ部門で佐藤晴真が優勝

  3. ハンブルク発 〓 州立オペラが2025/2026シーズンの公演ラインナップを発表

  4. モンテカルロ発 〓 チェチーリア・バルトリがモンテカルロ歌劇場の監督に

  5. アントワープ発 〓 アントワープ響の首席指揮者にマルク・アルブレヒト

  6. バルセロナ発 〓 バルセロナ響の首席客演指揮者にポーランドのマルタ・ガルドリンスカ

  7. ドレスデン発 〓 ドレスデン・フィルの次期首席指揮者にドナルド・ラニクルズ

  8. モンテカルロ発 〓 山田和樹がモンテカルロ・フィルの芸術監督兼音楽監督を2026年で退任

  9. パリ発 〓 フランスの週刊風刺新聞が指揮者のフランソワ=グザヴィエ・ロトのセクハラ行為を告発

  10. ヒューストン発 〓 ヒューストン響が音楽監督のユライ・ヴァルチュハとの契約を再延長

  11. 東京発 〓 日本フィルの次期首席指揮者にシンガポール出身のカーチュン・ウォン

  12. 東京発 〓 東京交響楽団のコンサートマスターに小林壱成

  13. ロンドン発 〓 マリン・オールソップがフィルハーモニア管の首席客演指揮者に

  14. ワシントン発 〓 ジャナンドレア・ノセダがナショナル響とウクライナ国歌

  15. ロッテルダム発 〓 音楽界でウクライナへの連帯表明広がる、ロッテルダム・フィル、バーデン=バーデン音楽祭もゲルギエフにプーチン大統領との決別を要求

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。