ドイツのソプラノ歌手ガブリエレ・シュナウト(Gabriele Schnaut)が19日に亡くなった。72歳だった。1977年から2000年までバイロイト音楽祭に出演を重ねるなど、ドイツのドラマティック・ソプラノを代表する一人として国際的に活躍を続けた。
ドイツ・マンハイム生まれで、マインツで育ち、幼少の頃からヴァイオリンと歌のレッスンを受け、長じてフランクフルト音楽・舞台芸術大学で学んだ。1976年にシュトゥットガルト州立オペラの専属となって本格的な活動をスタート。1977年にはパトリス・シェロー演出の《ニーベルングの指環》でヴァルトラウテを歌ってバイロイト音楽祭にデビューした。
その後、音楽祭には、1980年に《神々の黄昏》ウェルグンデ、1985年に《タンホイザー》ヴィーナス、1986年に《ワルキューレ》ジークリンデ、1987年に《ローエングリン》オルトルート、2000年に《ニーベルングの指環》のブリュンヒルデと出演を重ねた。
また、ライン・ドイツ・オペラ、ハンブルク州立オペラ、バイエルン州立オペラに所属を変えながら第一線で活躍。イゾルデやクンドリーといったワーグナー作品の主要な役を中心に、エレクトラやクリュテムネストラ、ヘロディアスやマリーなどの役、現代作品の歌唱で高い評価を獲得した。
2002年のザルツブルク音楽のプッチーニ《トゥーランドット》の映像をはじめ、録音多数。1995年にハンブルク州の、2003年にバイエルン州の「宮廷歌手」。また、2005年から2014年までベルリン芸術大学で声楽の教授を務めていた。
写真:imago / Reinhard Kurzendörfer
訃報 〓 ガブリエレ・シュナウト(72)ドイツのソプラノ歌手歳
2023/06/23
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