オーストリアのザルツブルク音楽祭(Salzburger Festspiele)が2026年夏の公演ラインナップを発表した。開幕は7月17日で、8月30日までの開催。
オペラは、新制作、再演、コンサート形式を含めて9作品。新制作は、テオドール・クルレンツィス指揮のビゼー《カルメン》、マンフレート・ホーネック指揮のリヒャルト・シュトラウス《ナクソス島のアリアドネ》、マキシム・パスカル指揮によるメシアン《アッシジの聖フランチェスコ》の3作品。また、再演はクリストフ・ロイ演出のモーツァルト《コジ・ファン・トゥッテ》の他、ザルツブルク聖霊降臨祭の芸術監督を務めるチェチーリア・バルトリ自らが出演するロッシーニ《ランスへの旅》が夏の音楽祭でも上演される。
一方、コンサート形式による上演は4作品。パスカル・デュサパン《パッション》をフランク・オルー、マスネー《ウエルテル》をアラン・アルティノグリュ、モーツァルト《ルーチョ・シッラ》をアダム・フィッシャー、ヘンツェ《ホンブルクの公子》をインゴ・メッツマッハーがそれぞれ指揮する。
音楽祭の「レジデント・オーケストラ=座付きオーケストラ」であるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートを指揮する指揮者は、グスターボ・ドゥダメル、トゥガン・ソヒエフ、リッカルド・ムーティ、クリスティアン・ティーレマン、アンドリス・ネルソンスの5人。
モーツァルテウム管弦楽団による「モーツァルト・マチネー」コンサートは、アンドレーア・マルコン、ロベルト・ゴンサレス=モンハス、ペトル・ポペルカ、ジョヴァンニ・アントニーニが指揮する。
リサイタルなどのアーティストの顔ぶれも例年通りの豪華さで、マルタ・アルゲリッチ、ユジャ・ワン、ルノー・カプソン、アレクサンダー・マロフェーエフ、クリスティアン・ベザイデンホウト、パトリツィア・コパチンスカヤ、キリル・ゲルシュタインらが顔を揃える。
客演オーケストラは、コンセール・ダストレ(エマニュエル・アイム指揮)、ブダペスト祝祭管弦楽団(イヴァン・フィッシャー指揮)、ユートピア(テオドール・クルレンツィス指挥)、グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団(フィリップ・ジョルダン指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(キリル・ペトレンコ指揮)、ピッツバーグ交響楽団(マンフレート・ホーネック指揮)などが顔を揃える。
……… オペラ
7月23日
パスカル・デュサパン《パッション》=コンサート形式上演
[出演]サラ・アリスティドゥ / ゲオルク・ニグル
[指揮]フランク・オルー
[オーケストラ]アンサンブル・モデルン
会場:コレーギエン教会
7月26日 →
ビゼー《カルメン》
[演出]ガブリエラ・カリーソ
[出演]アスミク・グリゴリアン / ジョナサン・テテルマン / クリスティーナ・ムヒタリアン / ダヴィデ・ルチアーノ
[指揮]テオドール・クルレンツィス
[オーケストラ]ユートピア・オーケストラ
会場:祝祭大劇場
7月29日 →
マスネー《ウエルテル》=コンサート形式上演
[出演]バンジャマン・ベルナイム / マリアンヌ・クレバッサ / サンドラ ハマウィ / アンドレイ・ジリコフスキー
[指揮]アラン・アルティノグリュ
[オーケストラ]モネ劇場管弦楽団
会場:祝祭大劇場
8月2日
モーツァルト《ルーチョ・シッラ》=コンサート形式上演
[出演]ジョヴァンニ・サラ / サラ・ブランチ / クセニア・プシュカース・トーマス / マルティナ・ルッソマノ
[指揮]アダム・フィッシャー
[オーケストラ]モーツァルテウム管弦楽団
会場:フェルゼンライトシューレ
8月2日 →
リヒャルト・シュトラウス《ナクソス島のアリアドネ》
[演出]エルザン・モンターク
[出演]ケイト・リンゼー / エリーナ・ガランチャ / エリック・カトラー / ジーイー・ダイ / ヨハンネス・ジルバーシュナイダー / クリストフ・ポール
[指揮]マンフレート・ホーネック
[オーケストラ]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
会場:モーツァルト劇場
8月4日 →
メシアン《アッシジの聖フランチェスコ》
[演出]ロメオ・カステルッチ
[出演]ローランヌ・オリヴァ / フィリップ・スライ / ショーン・パニカー / ラッセル・ブラウン / レオ・ヴェルモ・デロッシュ / アーロン=ケイシー・グールド / ウイラード・ホワイト
[指揮]マキシム・パスカル
[オーケストラ]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
会場:フェルゼンライトシューレ
8月5日 →
ロッシーニ《ランスへの旅》
[演出]バリー・コスキー
[出演]チェチーリア・バルトリ / マリーナ・ヴィオッティ / メリッサ・プティ エドガルド・ロチャ / ディミトリ・コルチャック / イルデブランド・ダルカンジェロ / フロリアン・センペイ / ミシャ・キリア / タラ・エロート
[指揮]ジャンルカ・カプアーノ
[オーケストラ]モナコ公の音楽家たち
会場:モーツァルト劇場
8月6日 →
モーツァルト《コジ・ファン・トゥッテ》
[演出]クリストフ・ロイ
[出演]エルザ・ドライジグ / ヴィクトリア・カルカチェヴァ / アンドレ・シュエン / ボグダン・ヴォルコフ / レア・デサンドレ / ヨハネス・マルティン・クレンツレ
[指揮]ヨアナ・マルヴィッツ
[オーケストラ]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
会場:祝祭大劇場
8月20日
ヘンツェ《ホンブルクの公子》=コンサート形式上演
[出演]マクシミリアン・シュミット / ターニャ・アリアーネ・バウムガルトナー / カトリン・ズコフスキ / ラウリ・ヴァサール / ゲオルク・ニグル / ロビン・シュナイダー / マグナス・ディートリッヒ
[指揮]インゴ・メッツマッハー
[オーケストラ]オーストリア放送交響楽団
会場:フェルゼンライトシューレ
写真:Salzburger Festspiele
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