人口270万を有する台湾第2の都市・高雄にこのほど、台湾最大の複合芸術センター「衛武営国家芸術文化中心=National Kaohsiung Center for the Arts」がこのほどオープンした。13日には蔡英文(Tsai Ingwen)総統が臨席するオープニング・コンサートが行われ、簡文彬(Chien WenPin)が国家交響楽団と高雄交響楽団などを指揮して、台湾の作曲家による作品を演奏した。
簡はライン・ドイツ・オペラの指揮者などを長く務め、2006年に台湾で初めてワーグナー《ニーベルングの指環》全曲演奏を行っている台湾楽壇のリーダーの一人で、新しいセンターの初代芸術監督に就任した。11月にはグスターボ・ドゥダメル率いるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が客演して、バーンスタイン、マーラーの作品を取り上げる予定。
新しいセンターは、陸軍基地「衛武営」跡地14万1千平方メートルに造成された巨大公園の中に建設されたもの。総工費は3億ユーロ。設計はオランダのフランシーン・ホーベン(Francine Houben)女史で、センター全体を「ガジュマルの樹」のイメージでまとめたという。また、高雄が造船業で栄えた街だったことに因み、建物の壁面には造船技術で2300枚の鉄板を貼り合わせる手法が採用された。
建物内には、2248席の「歌劇院=オペラハウス」、2012席の「音楽庁=コンサートホール」、1212席の「戯劇院=プレイハウス」。434席の「表演院=リサイタルホール」の4つのホールが設けられた。「音楽庁」には9085本のパイプを持つアジア最大のパイプ・オルガンが設置された。100年を超える歴史を持つドイツの「ヨハネス・クライス=Johannes Klais Orgelbau」社に特注したという。
![](https://m-festival.biz/wp-content/uploads/2018/10/9dfacd6805b3ec6f7cae145aa9eee060.jpg)
![](https://m-festival.biz/wp-content/uploads/2018/10/fc2fb36c41f2d1206e529bd4ef0d082c.jpg)
![](https://m-festival.biz/wp-content/uploads/2018/10/1a984822d888ed636e50756622b9e7b6.jpg)
![](https://m-festival.biz/wp-content/uploads/2018/10/12cfa3be0df594e6c932ce22b75fec49.jpg)
写真&映像:National Kaohsiung Center for the Arts
もっと詳しく ▷
この記事へのコメントはありません。