訃報 〓 ユルゲン・フリム(81)ドイツの演出家

2023/02/05

ドイツの演出家ユルゲン・フリム(Jürgen Flimm)が2月4日。ベルリンで亡くなった。81歳だった。ドイツ舞台芸術協会の会長(1999-2003)、ルール・トリエンナーレの芸術監督(2005-2007)、ザルツブルク音楽祭の芸術監督(2007-2010)、ベルリン州立オペラの総監督(2010-2018)などを歴任した演劇界の大御所の一人。

ギーステン生まれで、ケルン大学で演劇論、文学、社会学を専攻。1968年にミュンヘン室内劇場で演出助手としてキャリアをスタートさせ、その後、マンハイム国立劇場のディレクター、ハンブルクのタリア劇場のシニアディレクターを経て、ケルンの演劇劇場の演出家として活躍した。

1985年から15年間、ハンブルクのタリア劇場の主任演出家を務め、劇場を芸術的にも経済的にもドイツで最も成功した劇場の一つに押し上げ、その間、国際的な歌劇場、音楽祭で数多くのオペラ演出を手掛けて名声を確立。チューリヒ歌劇場では鬼才指揮者のニコラウス・アーノンクールと組んだモーツァルトのダ・ポンテ3部作などの仕事で話題を集めた。

2000年には、ワーグナーの聖地として知られるバイロイト音楽祭で《ニーベルングの指環》全4部作の演出を担当して大きな足跡を残し、2002年にはウィーン国立歌劇場で、フリードリヒ・チェルハの《シュタインフェルトの嘘》の世界初演を手掛けている。

その後、さまざまな要職を歴任。ハンブルク大学教授、ハンブルク、ミュンヘン、ベルリン、フランクフルトの芸術アカデミーのメンバーを務め、ハンブルク自由ハンザ都市芸術科学メダル、ドイツ連邦共和国勲章、オーストリア芸術科学名誉十字勲章などを受賞多数。

写真:Staatsoper Unter den Linden


関連記事

  1. ザールブリュッケン発 〓 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルの首席クラリネットに19歳の小林りゅうた

  2. ウィーン発 〓 ウィーン・フィルが公開書簡でメトロポリタン歌劇場経営陣に苦言

  3. 訃報 〓 クリストフ・フォン・ドホナーニ(95)ドイツの指揮者

  4. シュトゥットガルト発 〓 南西ドイツ放送響、フランソワ=グザヴィエ・ロトを首席指揮者に

  5. 東京発 〓 都響が2026年4月からの新体制を発表。大野和士が音楽監督を退任、首席指揮者にフィンランドのペッカ・クーシスト

  6. ローマ発 〓 サンタ・チェチーリア国立アカデミー管のコンサートマスターにアンドレア・オビソ

  7. ロンドン発 〓 英国の音楽家予約サイトの調査で「音楽を辞めることを考えている」64%

  8. ヴェルビエ発 〓 ゲルギエフがヴェルビエ音楽祭オーケストラの音楽監督を辞任

  9. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ響の新シーズンの開幕公演が合唱団のストでお流れ、サロネンは最後のシーズンの開幕飾れず

  10. クラスノヤルスク発 〓 第2回「ヴィクトル・トレチャコフ国際ヴァイオリン・コンクール」でスペインのマリア・ドゥエナスが優勝、河井勇人、清水公望が入賞

  11. イスタンブール発 〓 パトリック・ハーンがトルコのボルサン・イスタンブール・フィルハーモニー管弦楽団の次期芸術顧問兼首席客演指揮者に

  12. ミラノ発 〓 スカラ座が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  13. ロンドン発 〓 ロイヤル・オペラが新シーズンの公演ラインナップを発表、音楽監督パッパーノは最後のシーズンで新制作の《ニーベルングの指環》を指揮

  14. ストックホルム発 〓 スウェーデン放送響の次期音楽監督にアンドレス・オロスコ=エストラーダ

  15. 訃報 〓 ロザンナ・カンテリ(89)イタリアのソプラノ歌手

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。