ロンドン発 〓 「最も忙しい指揮者」はネルソンス、クラシック統計ランキングで

2020/01/14

英国を拠点にした音楽サイト「Bachtrack」が恒例の公演数を元にした年度ランキングを発表した。それによると、2019年の「最も忙しい指揮者」の第1位には、昨年に続いてアンドリス・ネルソンスが輝いた。132公演を指揮している。ネルソンスはラトビア出身の41歳。ボストン交響楽団の音楽監督、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者を兼任、2020年のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の「ニューイヤー・コンサート」を指揮している。

第2位はゲルギエフ。3位以下は、パーヴォ・ヤルヴィ、ヤクブ・フルシャ、ヤープ・ファン・ズヴェーデン、フランソワ=グザヴィエ・ロト、ヤニック・ネゼ=セガン、ヘルベルト・ブロムシュテット(御年92歳!)、ダニエル・ハーディング、セミヨン・ビシュコフの順。ダニエル・バレンボイムはゲルギエフと並んで数多く公演を指揮しているイメージが強いが、ベスト10には入っていない。

一方、「最も忙しいオーケストラ」の第1位は、常連で、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ヘルフォルトを本拠地とする北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団。2位はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、3位はボストン交響楽団で、昨年1位のロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団は4位。5位はシカゴ交響楽団で、6位にニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団とウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、8位にサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団とウィーン交響楽団、10位にフィラデルフィア管弦楽団。

ピアニストに目を転じると、公演数でトップに立つのが、ユジャ・ワン。続いて、ヤン・リシエツキ、エマニュエル・アックス、ダニール・トリフォノフ、ルドルフ・ブッフビンダー、アンドラーシュ・シフ、デーネシュ・ヴァールヨン、昨年1位のイェフィム・ブロンフマンという結果。また、バイオリニストは、レオニダス・カヴァコス、ジョシュア・ベル、イザベル・ファウスト、ルノー・カプソン、オーガスティン・ハーデリッヒがベスト5。

オペラの上演ランキングは、モーツァルト《魔笛》、ヴェルディ《椿姫》、プッチーニ《蝶々夫人》、プッチーニ《ラ・ボエーム》、ビゼー《カルメン》、ヴェルディ《リゴレット》、プッチーニ《トスカ》、モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》、ロッシーニ《セビリアの理髪師》、モーツァルト《フィガロの結婚》がベスト10となっている。


写真:Boston Symphony Orchestra / Marco Borggreve


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ドレスデン発 〓 ザクセン州政府がティーレマンと契約延長せず、シュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者は2024年まで

  2. 訃報 〓 ハロルド・バッド(84)米国の作曲家、ピアニスト

  3. モスクワ発 〓 ロシアのヴォロージン下院議長がウクライナ侵略の停止をプーチン大統領に求めた文化人たちを批判

  4. サンフランシスコ発 〓 サロネンがサンフランシスコ響の音楽監督を退任、契約が切れる2023/2024シーズンをもって

  5. ウィーン発 〓 ウィーン・フィルによる恒例のクリスマス・コンサート中止へ

  6. クリーヴランド発 〓 クリーヴランド管が3月から6月にかけての公演をキャンセル

  7. ラ・スペツィア発 〓 空母の甲板でオペラ《蝶々夫人》を上演

  8. ニューヨーク発 〓 リンカーンセンターが2021年春のシーズンをキャンセル

  9. マドリッド発 〓 ドミンゴ、セクハラを謝罪

  10. ミュンヘン発 〓 ミュンヘン市長もゲルギエフに“最後通牒”、ロシアのウクライナ進攻めぐり

  11. ブダペスト発 〓 イヴァン・フィッシャーが室内コンサートの動画を毎晩投稿と表明

  12. ニュルンベルク発 〓 市が財政難で新しいコンサートホールの建設を延期

  13. ドレスデン発 〓 空席だった聖母教会オルガン奏者に27歳のニクラス・ヤーン

  14. ローマ発 〓 ローマ歌劇場は14日に再開場、続いて野外公演

  15. シュトゥットガルト発 〓 南西ドイツ放送響がフランソワ=グザヴィエ・ロトの降板を発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。