ストックホルム発 〓 ソプラノ歌手のコルネリア・ベスコフに2022年の「ビルギット・ニルソン奨学金」

2022/04/21

ビルギット・ニルソン財団が21日、2022年の「ビルギット・ニルソン奨学金」をスウェーデンのソプラノ歌手コルネリア・ベスコフ(Cornelia Beskow)に贈ると発表した。奨学金は20万スウェーデン・クローネ(約272万円)で、8月12日に開催される「Birgit Nilsson Day」で授与される。

奨学金はスウェーデンが生んだ世界的なソプラノ歌手で2005年に亡くなったニルソンが自ら設立した財団が設けているもので、これまでの受賞者にはニーナ・シュテンメ、アンナ・ラーション、マリン・ビストレムといった、国際的に活躍するスウェーデンの後輩歌手たちが名を連ねている。

ベスコフは1986年、首都ストックホルム生まれの35歳。コペンハーゲン・オペラ・アカデミーとストックホルム芸術大学で学んだ後、2015年にスウェーデン王立歌劇場にモーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》のドンナ・エルヴィーラ役でデビュー、2020年にウィーン国立歌劇場のワーグナー《ローエングリン》でエルザを歌い、国際デビューを飾った。

財団はまた、2009年から音楽界で顕著な功績を挙げているアーティスト、団体に対して「ビルギット・ニルソン賞」も授与している。賞金が音楽賞としては世界最高の100万ドル(約1300万円)で、こちらは5月17日に発表される。第1回のプラシド・ドミンゴの他、指揮者のリッカルド・ムーティ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、シュテンメらが受賞している。

写真:Kungliga Operan


関連記事

  1. マイニンゲン発 〓 州立劇場の次期音楽総監督は初のアルランド人、キリアン・ファレル

  2. リエージュ発 〓 フランスの指揮者リオネル・ブランギエがリエージュ王立フィルの次期音楽監督に

  3. ローマ発 〓 サンタ・チェチーリア音楽院が東洋人の学生のレッスンを停止

  4. 訃報 〓 ケネス・ギルバート(88)カナダ出身のチェンバロ奏者

  5. 訃報 〓 ミハ・ヴァン・ヘッケ(77)ベルギーのダンサー兼振付師

  6. ハイデルベルク発 〓 ピアニストのイゴール・レヴィットが「ハイデルベルクの春」音楽祭の共同芸術監督に就任

  7. ソルトレイクシティ発 〓 ユタ響の音楽監督にマルクス・ポシュナー

  8. クリーブランド発 〓 クリーブランド管が2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  9. 横浜発 〓 神奈川フィルが創立50周年

  10. ウィーン発 〓 国立歌劇場が4月第3週のストリーミング・ラインナップを発表、新制作の《パルジファル》も

  11. ウィーン発 〓 オーストリアが22日から再び完全なロックダウン、劇場は閉鎖

  12. ルクセンブルク発 〓 指揮者のグスターボ・ヒメノがルクセンブルク・フィルとの契約を延長

  13. パレルモ発 〓 ピアノのプレトニョフ、カワイのスペシャル・モデル盗まれる

  14. ケルン発 〓 ケント・ナガノがコンチェルト・ケルンと《リング》四部作上演に挑戦

  15. 訃報 〓 ヘルムート・フロシャウアー(85)オーストリアの指揮者

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。