作曲家リムスキー=コルサコフ(Rimsky-Korsakov)が1908年に亡くなった当時に住んでいた別宅で現地時間3日に火事が発生、建物が半焼し、展示されていた遺品などが焼失した。彼の最後のオペラ《金鶏》はここで書かれている。
火事が起きたのは、ロシアのサンクト・ペテルブルク郊外リューベンスクにある別邸。現地の報道によると、火事の原因は屋根の上で行われていた作業の火が飛び火した。死傷者はなく、建物のおよそ半分の200平方メートルが焼け、収蔵品のおよそ半分の1082点が失われたという。
リムスキー=コルサコフ夫妻はこの別邸を、1907年の夏に荘園主からプレゼントされている。第二次世界大戦時に一度焼失、戦後になって再建され、1967年からは記念博物館として使用されていた。
プレゼントされる前も、1894年から1905年まで間に6回滞在。滞在中の発想や作業が《金鶏》の他、《クリスマス・イヴ》や《サトコ》、《皇帝の花嫁》や《皇帝サルタンの物語》、《見えざる町キーテジと聖女フェヴローニャの物語》といったオペラ、『オーケストレーションの基本』や『私の音楽人生の記録』といった著作などの創作に繋がったという。
写真:EMERCOM
リューベンスク発 〓 リムスキー=コルサコフが亡くなった旧居が焼失
2022/07/08
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