ベルリン発 〓 ウラディーミル・ユロフスキがベルリン放送響の演奏会でウクライナ国歌を演奏、連帯のメッセージ送る

2022/02/25

ロシア出身で現在はドイツの指揮者ウラディーミル・ユロフスキ(Vladimir Jurowsky)がロシアのウクライナ進攻をめぐり、SNSを通じてメッセージを発表した。併せて、首席指揮者を務めるベルリン放送交響楽団の26日、27日の演奏会のプログラムからチャイコフスキーのスラブ行進曲を外し、ウクライナの国歌を演奏して連帯のメッセージを送るという。声明は以下の通り。

「私は、ロシア連邦によるウクライナに対する軍事侵略の開始が可能であるとは信じていませんでした。私はこの行動に深く動揺していますが、家族の歴史を通して両国とつながっているので非常に悲しいです。 できるだけ早く平和が回復することを願っています。週末のコンサートのプログラム変更に伴い、ウクライナの人々との連帯の合図を送りたいと思います」。

ユロフスキは1972年、モスクワ生まれの49歳。祖父が作曲家、父が指揮者という家庭で育ち、18歳でドイツに移住した。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(2007-2021)、スヴェトラーノフ記念ロシア国立交響楽団の首席指揮者(2011-2021)を歴任。現在はベルリン放送交響楽団の首席指揮者(2017-)、バイエルン州立オペラの音楽監督(2021-)を務めている。

写真:Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin


関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場のマイヤー総裁が「ドミンゴとの契約を履行」

  2. ミュンヘン発 〓 バイエルン放送響が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  3. 訃報 〓 オトマール・ボルヴィツキー(90)ドイツのチェロ奏者、ベルリン・フィルの元首席奏者

  4. ベルリン発 〓 メルケル政権、コンサートなどのイベントは8月末まで禁止

  5. ウィーン発 〓 ポリーニが10ヵ月ぶりに現場復帰

  6. ベルリン発 〓 アルテミス弦楽四重奏団の元第1ヴァイオリン、ヴィネタ・サレイカ=フォルクナーがベルリン・フィルへ

  7. 訃報 〓 クシシュトフ・ペンデレツキ(86)ポーランドの作曲家

  8. パリ発 〓 パリ国立オペラもコロナ禍で公演が立て続けに上演中止に

  9. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が「カラカラ浴場」での公演を再開、2022年の夏から

  10. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ5月音楽祭も中止

  11. ロンドン発 〓 「最も忙しい指揮者」はまたまたネルソンス、クラシック統計ランキングで

  12. ミュンヘン発 〓 ミュンヘン放送管が首席指揮者イヴァン・レプシッチとの契約を延長

  13. 訃報 〓 クラウディオ・デズデーリ(75)イタリアのバリトン歌手

  14. ローマ発 〓 カウフマンが初のカラフ役、パッパーノと《トゥーランドット》全曲録音へ

  15. フィラデルフィア発 〓 ピアニストのゲイリー・グラフマンがカーティス音楽院を退任

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。