東京発 〓 東京二期会が《影のない女》の上演を断念、代わりに宮本亞門演出の《フィガロの結婚》

2022/02/03

東京二期会がドイツのボン市立オペラとの共同制作で2月9日から上演する予定だった《影のない女》の上演を断念、代わりに《フィガロの結婚》を上演すると発表した。政府の新型コロナウイルス感染予防措置などにより、外国人スタッフとの協働が不可能なため。

今回の《影のない女》は演出にペーター・コンヴィチュニーを起用。奇才演出家初の《影のない女》で、ボンに先立って東京でワールド・プレミエを迎えることで話題を集めていた。代わって上演される《フィガロの結婚》は2002年の初演で、宮本亞門の二期会演出デビューともなったプロダクション。それまでのオペラ演出の概念を覆すスピード感と躍動感あふれる舞台が人気を博した。

会場は東京文化会館で、9日に初日を迎えた後、11日、12日、13日に行われる。歌手陣はダブルキャストで、アルマヴィーヴァ伯爵に大沼徹と与那城敬、伯爵夫人に大村博美と髙橋絵理、スザンナに宮地江奈と種谷典子、フィガロに萩原潤と近藤圭、ケルビーノに小林由佳、郷家暁子の予定。

指揮は川瀬賢太郎で、ピットには、2022年に創立50周年を迎える新日本フィルハーモニー交響楽団が入る。節目といえば、2022年はまた、宮本にとっては二期会演出デビュー20周年、二期会は創立70周年という年でもある。

写真:Tokyo Nikikai Opera Foundation / Chikashi Saegusa


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場も3月いっぱい閉鎖

  2. ルツェルン発 〓 アシュケナージが引退を表明

  3. ロンドン発 〓 ピアノのマレイ・ペライアが復帰、旧知のアカデミー室内管と共演

  4. ベルリン発 〓 ティーレマンがベルリン州立オペラの音楽総監督に、バレンボイムの後任

  5. ウィーン発 〓 ウィーン国立歌劇場など、オーストリアの劇場閉鎖は3月末までに延長

  6. 上海発 〓 アイザック・スターン国際ヴァイオリン・コンクールは来年に延期

  7. チェルトナム発 〓 今年のフェスティバルの開催中止を発表

  8. ブリュッセル発 〓 モネ劇場が2023/2024シーズンの公演ラインナップを発表、カステルッチの新演出による《ニーベルングの指環》が登場

  9. ハイファ発 〓 ハイファ交響楽団の次期音楽監督にヨエル・レヴィ

  10. ロサンゼルス発 〓 女性指揮者描いた映画『TAR/ター』が作品賞を含めアカデミー賞6部門にノミネート

  11. ウィーン発 〓 ウィーン放送響の首席指揮者にマルクス・ポシュナー

  12. シオン発 〓 スイスの「ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリン・コンクール」で韓国の14歳、キム・ソヒョンが最年少優勝

  13. リューベック発 〓 クラリネットのサビーネ・マイヤーが来年で引退

  14. ストックホルム発 〓 ノーベル賞コンサートの指揮はマンフレート・ホーネック、ディアナ・ダムラウが出演

  15. コッレッジョ発 〓 レオ・ヌッチが引退を“宣言”

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。