パリ発 〓 フランスでも新型コロナウイルス禍広がる、文化大臣も感染

2020/03/10

フランス文化省が3月9日、フランク・リーステール(Franck Riester)文化大臣が新型コロナウイルスに感染し、パリの自宅で療養していることを発表した。フランスの下院「国民議会」では5人の感染が確認されており、大臣は会議に数日間出席していた。

新型コロナウイルスの感染はフランスにも広がっており、感染者数は9日時点で1,000人を突破、死者は25人を超えている。これを受けてフランス政府は1,000人以上の人々の集まりを禁止している。

パリ国立オペラはスタッフのストライキが継続中で事実上の閉鎖に追い込まれているが、パリのフィルハーモニーも、ピエール・ブーレーズ大ホールで予定されていた3月22日までのコンサートをすべて中止した。

一方、ボルドー歌劇場、ディジョン歌劇場、リール歌劇場はスケジュール通り公演を行うことを表明している。

フィルハーモニーでキャンセルされるのは以下のコンサート。

 9日:SWR南西ドイツ放送交響楽団(指揮:テオドール・クルレンツィス)
 10日:イル・ド・フランス国立管弦楽団(指揮:ジェイムズ・フェデック)
 11日・12日:パリ管弦楽団(指揮:アラン・アルティノグリュ)
 14日・15日:ボリショイ劇場管弦楽団(指揮:トゥガン・ソヒエフ)
 16日:フランス放送フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ミッコ・フランク)
 17日:ユジャ・ワン
 18日・19日パリ管弦楽団(指揮:ハンヌ・リントゥ)
 20日;バーミンガム市交響楽団(指揮:ミルガ・グラジニーテ=ティーラ)
 21日・22日:クリーブランド管弦楽団(指揮:フランツ・ウェルザー=メスト)


写真:Philharmonie de Paris

関連記事

  1. レーゲンスブルク発 〓 市立劇場の座付きオーケストラ、レーゲンスブルク・フィルハーモニックの次期音楽総監督兼首席指揮者にステファン・ヴェセルカ

  2. ハンブルク発 〓 新しい「アルゲリッチ音楽祭」でデュトワはドイツに復帰

  3. ワルシャワ発 〓 ポーランド国立オペラの次期総監督に世界的な舞台デザイナーのボリス・クドリチカ

  4. シカゴ発 〓 シカゴ響がヤープ・ファン・ズヴェーデンに率いられてヨーロッパ・ツアー

  5. マグデブルク発 〓 市立劇場の音楽総監督にデンマークの若手クリスチャン・オーランド

  6. ベルリン発 〓 ベルリン・ドイツ・オペラが2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  7. フィラデルフィア発 〓 シカゴ響の首席トランペットがフィラデルフィア管に電撃移籍

  8. ドレスデン発 〓 マレク・ヤノフスキがコンサート形式による新しい“リング・チクルス”、手兵のドレスデン・フィルと

  9. 浜松発 〓 浜松国際ピアノ・コンクールが第11回の開催中止を発表

  10. コブレンツ発 〓 指揮者ギャリー・ウォーカーが今シーズン限りでライン州立フィルハーモニー管の首席指揮者を退任

  11. ボーンマス発 〓 指揮者のキリル・カラビッツが来夏でボーンマス響の首席指揮者を退任

  12. 訃報 〓 エツィオ・ボッソ(48)イタリアのピアニスト、作曲家、指揮者

  13. ベルリン発 〓 レコード賞「オーパス・クラシック」の年度賞発表、ピアノの角野隼斗が2部門で受賞

  14. ケルン発 〓 ヨーロッパ10都市でのウクライナ国歌演奏を集め連帯をアピール、欧州コンサートホール機構

  15. ベオグラード発 〓 準・メルクルの投稿、思わぬ波紋

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。