ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団(Dresdner Philharmonie)が24日、2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表した。その中で、コンサート形式によるワーグナーの楽劇《ニーベルングの指環》4部作の通し上演の計画を明らかにした。昨シーズン2019/2020シーズンから二度目の首席指揮者を務めるマレク・ヤノフスキ(Marek Janowski)が指揮する。
4部作の通し上演が行われるのは、2022年9月30日から10月15日。ヤノフスキがオーケストラの本拠地である文化宮殿で4部作の通し上演に獲り組むのは2回目となる。
前回は彼が40代だった1980年代初頭のことで、その時はドレスデン・シュターツカペレ(ザクセン州立歌劇場管弦楽团)を指揮している。演奏会と並行して全曲初のデジタル録音も行われ、ヤノフスキのワーグナー指揮者としての名声を確立することにもなった。
ただ、録音は聖ルカ教会で行われて話題を集めたが、ヤノフスキは演奏会が行われた文化宮殿の音響に不満で、長年リベンジを考えていたという。その文化宮殿は2017年に大改装工事を終了、そこで再び通し上演が企画された。
ところが、今度はコロナ禍が直撃。そのため、2021/2022シーズンで退任する予定だったヤノフスキはオーケストラとの契約を1年延長して実現に漕ぎ着けたという。
ヤノフスキは1939年、ワルシャワ生まれの83歳。父親がポーランド人、母親はドイツ人。フライブルクやドルトムントの歌劇場で音楽監督を務めた後、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団(1984-2000)、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団(2000-2005)、ベルリン放送交響楽団(2002-2015)、スイス・ロマンド管弦楽団(2005-2012)などの音楽監督や首席指揮者を歴任してきた。
ワーグナーのオペラ、楽劇についてヤノフスキは、2010年から2013年にかけてベルリン放送交響楽団とフィルハーモニーを会場に行った演奏会形式による上演で、《ニーベルングの指環》を含む主要11作品を取り上げ、それをライブ録音を行い、アルバムもリリースされている。
写真:Dresdner Philharmonie / Markenfotografie
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2022/02/26
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