訃報 〓 ハンス・ツェンダー, ドイツの指揮者・作曲家

2019/10/25

指揮者、作曲家として活躍したハンス・ツェンダー(Hans Zender)が22日、ドイツ・メーアスブルク(Meersburg)で82歳で亡くなった。ヴィースバーデンの生まれで、フランクフルト音楽大学(現在のフランクフルト音楽・舞台芸術大学)でピアノを学んだ後、フライブルク音楽大学でヴォルフガング・フォルトナーに作曲を学んだ。卒業後は、指揮者として、ボン市立劇場、キール歌劇場の音楽総監督を歴任。1971年にはザールブリュッケン放送交響楽団の首席指揮者に就任。さらに1984年からはハンブルク州立歌劇場の音楽総監督も務めた。

また、指揮者としては、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して尹伊桑(ユン・イサン)などの初演を手がけた他、バイロイト音楽祭でワーグナーの《パルジファル》を指揮。日本でも、NHK交響楽団や東京都交響楽団に客演している。その後、1988年から2000年までフランクフルト音楽・舞台芸術大学の教授を務めた。さらに1999年から2011年にかけてバーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団の首席客演指揮者にも就任している。

一方、作曲活動も旺盛で、オーケストラ、室内楽アンサンブル、ソロ楽器、ボーカル音楽、音楽劇場向けなど、幅広い分野の楽曲を作曲した。代表作に日本からのインスピレーションを取り込んだ《無字の経》、シューベルト作曲の《冬の旅》の編曲シリーズがある。26日にはベートーヴェンのディアベッリ変奏曲の編曲版「大きなアンサンブルのための33の変更に対する33の変更」の新バージョンがウィーンのコンツェルトハウスで初演される予定だった。

写真:SWR Sinfonieorchester Baden-Baden und Freiburg




関連記事

  1. ウィーン発 〓 「ヘルムート・ドイチュ国際歌曲コンクール」でテノールの尼子広志が優勝

  2. フランクフルト発 〓 第9回「ショルティ国際指揮者コンクール」で、中国系ニュージーランド人の吕天贻が優勝

  3. バーミンガム発 〓 ミルガ・グラジニーテ=ティーラがバーミンガム市響を退任

  4. ベルリン発 〓 ベルリン・シュターツカペレが創立450年

  5. パリ発 〓 マクロン大統領が3回目となる全国的なロックダウンを宣言

  6. ロンドン発 〓 オペラ・ホーランド・パークが2022年の公演ラインナップを発表

  7. ベルリン発 〓 ベルリン交響楽団の次期首席指揮者にハンスイェルク・シェレンベルガー

  8. パリ発 〓 ヨナス・カウフマンとリュドヴィク・テジエの二人が芸術存続のための政府の行動求める署名運動をスタート

  9. 北京発 〓 ピアニストのラン・ランが中国でバッハ・ツアー、15都市でゴルドベルク変奏曲

  10. モスクワ発 〓 ユロフスキがスヴェトラーノフ記念ロシア国立響の芸術監督兼首席指揮者を退任、名誉指揮者に

  11. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  12. ストックホルム発 〓 スウェーデンも劇場の一時閉鎖へ

  13. シュトゥットガルト発 〓 クルレンツィスツィスがコンサートのプログラムを変更、ウクライナとロシアの作曲家の作品を同時に入れる

  14. アムステルダム発 〓 オランダ国立オペラ・バレエがツェムリンスキー《こびと》をライブ・ストリーム

  15. ウィーン発 〓 ウィーン響が鉄道での移動を優先、「カーボン・ニュートラル」の取り組みで

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。