ロサンゼルス発 〓 映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の作曲家が降板、後任になんとハンス・ジマー

2020/01/09

米国のエンターテイメント業界紙「バラエティ=Variety」が6日、007シリーズの25作目となる映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の音楽を担当していたダン・ローマー(Dan Romer)が12月で辞任し、後任にハンス・ジマー(Hans Zimmer)が急きょ起用されることになったと報じた。作曲家の交代はシリーズ初という。

報道によると、辞任した理由は製作会社「イーオン・プロダクションズ=Eon Productions」との「創造上の相違」という。ローマーは過去に『ビースト・オブ・ノー・ネーション』など、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の監督を務めるキャリー・フクナガの作品の音楽を担当していた。

急きょ代役に立ったジマーは西ドイツ・フランクフルト生まれの62歳で、ハリウッド映画界で最も有名な作曲家の一人。『グラディエーター』や『ダ・ヴィンチ・コード』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどの音楽を手掛け、1994年に『ライオン・キング』の音楽でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞を同時受賞している。アカデミー賞ノミネートが11回、ゴールデングローブ賞のノミネートは14回を数える。

映画の公開は、英国が4月2日、米国では4月10日の予定。そこから逆算すると、2月中旬頃までに録音を終わらせなければならないため、ジマーは過去に共同作業を行った作曲家の仲間たち、ベンジャミン・ウォルフィッシュ(Benjamin Wallfisch)やローン・バルフェ(Lorne Balfe)といった作曲家にも協力を求めるという。

写真:BMW

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