モスクワ発 〓 ワシリー・ペトレンコがスヴェトラーノフ記念ロシア国立響の芸術監督を辞任

2022/03/02

英国を拠点に活動するロシア出身の指揮者ワシリー・ペトレンコが声明を発表し、モスクワを本拠地とするスヴェトラーノフ記念ロシア国立交響楽団(State Academic Symphony Orchestra of Russia “Evgeny Svetlanov”)の芸術監督を辞任したことを明らかにした。

ペトレンコは2016年から首席客演指揮者を務めた後、2021/2022シーズンからウラディーミル・ユロフスキの後任してロシア国立交響楽団での活動を始めたばかり。レニングラード(現在のサンクトペテルブルク)生まれの45歳で、2021/2022シーズンからシャルル・デュトワの後を受け、英国のロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督も務めている。

声明でペトレンコは、「ウクライナで起こっている悲劇は、既に今世紀最大の道徳的失敗と人道的災害の1つです。私が誇りに思っているロシアとウクライナの人々の間の歴史的および文化的なつながりは、ロシアの侵略を正当化するために使用することはできません」と延べて、ロシアのウクライナ侵略を非難している。

また、「これらの恐ろしい出来事に応えて、私は、平和が回復するまで、ロシア国立交響楽団の芸術監督としての将来のすべてのコミットメントを含め、ロシアでの仕事を中断することにしました。私は、あらゆる境界を越えた友情と理解の促進を信じています。平和はできるだけ早く回復されなければなりません」と延べている。

写真:IMG


関連記事

  1. モンペリエ発 〓 暴力事件で謹慎していたガーディナーがフランス放送フィルを指揮して現場復帰

  2. ロンドン発 〓 英国がイングランド全域で厳しいロックダウンを再導入

  3. ジュネーブ発 〓 スイス・ロマンド管弦楽団がジョナサン・ノットとの契約を延長、任期に期限なし

  4. コペンハーゲン発 〓 コペンハーゲン・フィルの次期首席指揮者にクリストフ・ゲッショルト、上岡敏之の後任

  5. 訃報 〓 アンソニー・ペイン(84)英国の作曲家

  6. ワシントン発 〓 ナショナル交響楽団が中国公演を中止

  7. ザールブリュッケン発 〓 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルの首席指揮者にジュゼップ・ポンス

  8. リスボン発 〓 ピアノのマリア・ジョアン・ピレシュが現場復帰を報告

  9. 訃報 〓 ティト・デル・ビアンコ(88)イタリアのテノール歌手

  10. パリ発 〓 ロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人が1、2位独占

  11. ロンドン発 〓 英国が興業チケットの付加価値税を20%から5%に引き下げ

  12. 訃報 〓 ラインベルト・デ・レーウ(81)オランダの指揮者、ピアニスト、作曲家

  13. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  14. ウィーン発 〓 国立歌劇場がファン・ディエゴ・フローレスの降板でライブ・ストリーミングを中止

  15. ベルリン発 〓 ドイツの7つコンサートホールがキーウ響支援のためのドイツ演奏ツアー

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。