訃報 〓 クシシュトフ・ペンデレツキ(86)ポーランドの作曲家

2020/03/29
【最終更新日】2023/02/16

ポーランドの作曲家クシシュトフ・ペンデレツキ(Krzysztof Penderecki)が3月29日、南部の古都クラクフの自宅で亡くなった。86歳だった。

1933年、クラクフから東へ100キロのデンビツアの生まれ。20世紀を代表する現代作曲家の一人で、十二音技法を経て、トーン・クラスターなどを使った前衛的スタイルで注目を集め、その後、宗教的作風に転換、とりわけ宗教オラトリオの大作などで高い名声を得てきた。

国際的な活動の第一歩は、1959年に行われたポーランド作曲家同盟の第2回「青年作曲家コンクール」での同時受賞。この時、《ストローフ》が第1位、《ダビデ詩篇》と《放射》が第2位に入り、3作品が同時受賞した。翌年、それらがワルシャワの秋音楽祭、ドナウエッシンゲン音楽祭で初演され、国際的にも一躍注目を集めた。

1960年代には《広島の犠牲者に捧げる哀歌》、《カノン》、《聖ルカ伝受難曲》、《怒りの日》といった代表作となる作品を次々に発表した。

1970年代に入ってからは、作曲家のかたわら、教育者、指揮者としても活躍。1972にはクラクフ音楽大学の学長に就任(-1987)している。

ウイリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』、スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』、ブラザーズ・クエイ監督『マスク』など、その音楽が使われている映画も多い。

米国のグラミー賞を4度獲得している他、1983年のポーランド国家賞など受章多数。日本でも2004年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞している。

写真:Damian Klamka / East News






関連記事

  1. ブリュッセル発 〓 オペラ雑誌の年間賞「Oper! Awards2025」発表、授賞式がモネ劇場

  2. ミュンヘン発 〓 イヴァン・レプシッチがミュンヘン放送管との契約を延長

  3. 訃報 〓 オリヴァー・ナッセン(66)英国の作曲家

  4. モントリオール発 〓 モントリオール交響楽団がケント・ナガノに名誉指揮者の称号

  5. ニューヨーク発 〓 ニューヨーク・フィルの活動再開は2021年1月

  6. ベルリン発 〓 ティーレマンの音楽総監督就任コンサートで、バレンボイムに州立歌劇場名誉会員の称号

  7. リンツ発 〓 州立劇場の首席指揮者にイングマール・ベック

  8. エーテボリ発 〓 エーテボリ交響楽団が首席客演指揮者にバーバラ・ハンニガン

  9. テルアビブ発 〓 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団が演奏会を再開

  10. ミラノ発 〓 スカラ座が2023/2024シーズンの公演ラインナップを発表

  11. マルメ発 〓 マーティン・ブラビンズがスウェーデンのマルメ響の首席指揮者に

  12. ブリスベン発 〓 「オペラ・オーストラリア」が新しい“リング”チクルス

  13. フィレンツェ発 〓 メータ夫妻がフィレンツェ歌劇場に100万ドル分の「テスラ社」の株式を寄付

  14. 松本発 〓 小澤征爾が4年ぶりにサイトウ・キネン・オーケストラを指揮、演奏は宇宙の若田光一飛行士へライブ配信

  15. ロッテルダム発 〓 フィンランドの若手指揮者タルモ・ペルトコスキがロッテルダム・フィルの常任客演指揮者に

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。