シュトゥットガルト発 〓 州立劇場の音楽総監督にオーストラリアの指揮者ニコラス・カーター、コルネリウス・マイスターの後任

2024/11/09

シュトゥットガルトのヴュルテンベルク州立劇場(シュトゥットガルト州立劇場)が次期音楽総監督にオーストラリアの指揮者ニコラス・カーター(Nicholas Carter)を迎えると発表した。任期は2026/27年シーズンから。2018年からその任にあり、8年間の契約満了で退任を明らかにしていたコルネリウス・マイスターの後任。

カーターはメルボルン生まれの39歳。メルボルン大学でピアノと声楽を学び、2009年にウラディミール・アシュケナージに抜擢されてシドニー交響楽団の副指揮者に就任。2011年には母国の先輩シモーネ・ヤングに招かれ、彼女が総監督を務めていたハンブルク州立歌劇場の指揮者陣に加わった。

2014年からはドナルド・ランニコルズに招きで、ベルリン・ドイツ・オペラの指揮者となり、2016年にはオーストラリアのオーケストラを率いるオーストラリア人指揮者としては30年ぶりにアデレード交響楽団の首席指揮者に就任した(ー2019)。その後、ドイツのクラーゲンフルト州立劇場およびケルンテン交響楽団の首席指揮者を務めた(2018ー2021)。

2021年からはスイスのベルン市立劇場の首席指揮者を務めており、2024/2025シーズンで退任することが決まっている。また、2021/2022シーズンにはブレット・ディーン《ハムレット》のアメリカ初演を指揮して、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場にデビューしている。

シュトゥットガルトでは今年5月、ワーグナー《ラインの黄金》を指揮、2025年2月にはプロコフィエフ《賭博師》を指揮する予定。また、2024年にはベルリン・ドイツ・オペラでワーグナー《ニーベルングの指環》チクルスの公演を指揮する予定もある。

写真:Orchestre Métropolitain


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が《エルナーニ》を無料ストリーミング

  2. シュトゥットガルト発 〓 コルネリウス・マイスターが音楽総監督を務めるシュトゥットガルト州立劇場との契約を延長

  3. ウィーン発 〓 アン・デア・ウィーン劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  4. バーミンガム発 〓 バーミンガム市響が無料で5,000席を提供、国民保健サービス関係者向けに

  5. ロンドン発 〓 ロンドン・フィルの次期首席指揮者にエドワード・ガードナー

  6. ライプツィヒ発 〓 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が5月の「マーラー・フェスティバル」を2023年に延期

  7. 訃報 〓 ラファエル・ロハス(59)メキシコ出身のテノール歌手

  8. デュッセルドルフ発 〓 シューマンの旧居を博物館に

  9. ヒューストン発 〓 ヒューストン交響楽団の次期音楽監督にスロヴァキアの指揮者ユライ・ヴァルチュハ

  10. ロサンゼルス発 〓 ルドウィグ・ゴランソンが映画『オッペンハイマー』の音楽で2度目の作曲賞

  11. シンシナティ発 〓 吉田文がツェムリンスキー賞を受賞

  12. 東京発 〓 N響が首席指揮者のファビオ・ルイージとの契約を早くも延長

  13. ウィーン発 〓 アルベナ・ダナイローヴァが2024年元旦の「ニューイヤー・コンサート」のコンサートマスターに

  14. ナント発 〓 国立ロワール管が新シーズンのラインナップ発表を見送り

  15. パリ発 〓 マイケル・バレンボイムがミケランジェロ弦楽四重奏団のメンバーに、今井信子の後任

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。