ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが新シーズン2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、指挥者の山田和樹、ヴァイオリニストの「HIMARI」がデビュー

2024/04/24
【最終更新日】2024/04/25

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(Berliner Philharmoniker)が4月24日、新シーズン2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表した。バーミンガム市交響楽団の首席指揮者を務める山田和樹(Kazuki Yamada)が来年6月、オーケストラ・デビューすることが明らかになった。また、ヴァイオリニストの「HIMARI=吉村妃鞠」も、ズービン・メータ指揮のコンサートのソリストを務めてデビューする。

山田のデビューは12日で、プログラムはレスピーギの《ローマの噴水》、武満徹の《ウォーター・ドリーミング》、サン=サーンスの交響曲第3番《オルガン付き》。ソリストは武満がエマニュエル・パユ、サン=サーンスはセバスチャン・ハインドルが務める。過去にベルリン・フィルを指揮した日本人は戦前の近衛秀麿以来、山田が15人目。ただ、定期演奏会に招かれるのは、小沢征爾、小泉和裕、佐渡裕に次いで4人目となる。

一方、「HIMARI」は山田に先立つ3月20日、メータが指揮する定期演奏会に登場、ヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第1番を弾いてデビューを飾る。2011年生れの12歳で、2021年の第15回「リピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際ヴァイオリン・コンクール」で第一位より上の特賞グランプリを、史上最年少で受賞している。

コンサートとオペラ公演を合わせて128公演が予定されており、そのうち50公演を首席指揮者・芸術監督のキリル・ペトレンコが指揮する。シーズンの開幕を飾るのは、ブルックナーの生誕200年を祝い、ペトレンコ指揮のブルックナーの交響曲第5番。

新シーズンにオーケストラ・デビューする指揮者は、山田の他、マリン・アルソップ、ヨアナ・マルヴィッツ。「アーティスト・イン・レジデンス」はピアノのチョ・ソンジン、「コンポーザー・イン・レジデンス」はヴォルフガング・リーム。

写真:City of Birmingham Symphony Orchestra. Picture: Benjamin Ealovega


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ベルリン発 〓 オペラ雑誌「オペルンヴェルト」が「オブ・ザ・イヤー2020」を発表

  2. 訃報 〓 メゾ・ソプラノ(92)ヴァレンティナ・レフコ

  3. ロンドン発 〓 ターフェルが足首を骨折、当面の出演をキャンセル

  4. ミュンヘン発 〓 ミュンヘン市長もゲルギエフに“最後通牒”、ロシアのウクライナ進攻めぐり

  5. ミラノ発 〓 スカラ座がヴィットリオ・グリゴーロのリサイタルをライブ・ストリーミング

  6. ドレスデン発 〓 ドレスデン音楽祭が2022年の公演ラインナップを発表

  7. ロンドン発 〓 演出家のグレアム・ヴィック、指揮者のジェーン・グラヴァーに「サー」と「デイム」の称号

  8. ラ・スペツィア発 〓 空母の甲板でオペラ《蝶々夫人》を上演

  9. ロンドン発 〓 名門「デッカ」がクラウス・マケラと契約、指揮者との契約は約40年ぶり

  10. ロイトリンゲン発 〓 ヴュルテンベルク・フィルが首席指揮者のアリアーヌ・マティアクとの契約を延長

  11. 訃報 〓 ディナ・ウゴルスカヤ(46)旧ソ連出身のドイツのピアニスト

  12. ロッテルダム発 〓 音楽メッセ「クラシカル・ネクスト」が中止を発表

  13. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場管が2021年の夏にヨーロッパ・ツアー

  14. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルの「ヨーロッパ・コンサート」、2025年の指揮者はムーティ

  15. ボーフム発 〓 ルール・トリエンナーレの芸術監督に演出家のイヴォ・ヴァン・ホーヴェ

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。