モネ劇場(La Monnaie)が2023/2024シーズンから上演をスタートさせたワーグナー《ニーベルングの指環》全4部作上演で、演出を手掛けていたロメオ・カステルッチ(Romeo Castellucci)が降板することが発表された。後半の2作品はピエール・アウディ(Pierre Audi)が新演出を手掛けるという。
新しい《ニーベルングの指環》は2年がかりで4部作を上演しようと計画されたもの。カステルッチの新演出で、2023年10月に《ラインの黄金》、2024年1月に《ワルキューレ》と上演が進んできた。しかし、劇場側は、後半2作品についての彼の構想を実現するための「可能な時期と予算の枠内で見つけることはできないという結論に達した」。カステルッチは《ジークフリート》では、まだ未開拓の技術を駆使した長編映画の制作を希望。また、《神々の黄昏》では、オペラと演劇のダブル・プロジェクトにすることをめざしていた、という。
代役を務めるアウディは1957年、レバノンの首都ベイルート生まれの66歳。パリを経て英国のオックスフォード大学で学び、20代でロンドンのイズリントンにアルメイダ劇場を創設。その後、演出家として国際的な活動を続けてきた。1988年から2018年までオランダ国立オペラの芸術監督を務め、1998年から1999年にかけて《ニーベルングの指環》の演出を手掛けている。
写真:La Monnaie / Monika Rittershaus
ブリュッセル発 〓 モネ劇場の新しい《ニーベルングの指環》全4部作上演で演出家が交代、ロメオ・カステルッチからピエール・アウディへ
2024/04/21
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