国際的に活躍してきたブラジルのチェリスト、アントニオ・メネセス(Antonio Meneses)がソーシャルメディアを通じて声明を発表、6月に多形性膠芽腫という進行性の脳腫瘍と診断されたことを明らかにした。現在はコンサートのスケジュールをすべてキャンセルし、家族や友人たちに囲まれながらスイスの自宅で緩和ケアを受けているという。
ブラジル北東部の港湾都市レシフェ生まれで、リオデジャネイロ育ちの66歳。10歳でチェロを始め、16歳でイタリア人チェロ奏者のアントニオ・ヤニグロと出会い、門下生となって渡欧、デュッセルドルフ、後にシュトゥットガルトでヤニグロに学び、1977年に「ミュンヘン国際音楽コンクール」、1982年には「チャイコフスキー国際コンクール」で優勝。以後、国際的な活躍を続け、著名なオーケストラや指揮者との共演を重ねている。
また、室内楽活動にも積極的で、ピアノのメナヘム・プレスラー、ヴァイオリンのダニエル・ホープと共に伝説的なボザール・トリオの最後のメンバーとして知られる。後進の指導にも熱心で、欧州ではスペインのソフィア王妃高等音楽院やイタリア・シエナのキジアーナ音楽院で指導、2008年からはベルン音楽院で教えているが、声明によれば、それらもすべて辞めて治療に専念しているという。
写真:Alice Rodrigues / Divulgação
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ベルン発 〓 チェリストのアントニオ・メネセスが進行性の脳腫瘍と診断されたことを明らかに
2024/07/09
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