訃報 〓 ジャンヌ・ラモン(71)カナダのヴァイオリニスト

2021/06/21
【最終更新日】2023/02/06

カナダのヴァイオリニスト、ジャンヌ・ラモン(Jeanne Lamon)が自宅のあるビクトリアで亡くなった。71歳だった。1981年から2014年まで33年間、トロントを拠点に活動する古楽器オーケストラ、ターフェルムジーク・バロック管弦楽団(The Tafelmusik Baroque Orchestra)の音楽監督兼コンサートマスターを務めていた。

ニューヨークの生まれで、ウェストチェスター音楽院、ブランダイス大学で学んでアムステルダムに留学。コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスターだったヘルマン・クレバースに師事。同時に古楽演奏のパイオニアの一人、シギスヴァルト・クイケンに師事した。

その後、米国に戻ってスミス大学の古楽学部で教鞭を執っていた1980年、ターフェルムジーク・バロック管弦楽団の創設者の二人、オーボエ奏者のケネス・ソルウェイ、バスーン奏者のスーザン・グレイブスに招かれて客演。1981年に音楽監督に就任、トロントに移住した。1988年にはカナダ市民になっている。

1974年にヴァイオリニストとして初めて、古楽演奏で「アーウィン・ボドキー賞」など、内外での受賞多数。カナダの音楽界を支えた一人で、カナダを拠点に古楽演奏を世界に広めた一人だった。

写真:The Tafelmusik Baroque Orchestra






関連記事

  1. ヘルシンキ発 〓 国立歌劇場の首席指揮者にハンヌ・リントゥ

  2. パリ発 〓 コミック座が2021年の公演ラインナップを発表

  3. ベルリン発 〓 バレンボイムが一時的に現場復帰

  4. ロンドン発 〓 スターンが所有していた「ヴィヨーム」がオンライン・オークションに

  5. 東京発 〓 東京都交響楽団が音楽監督の大野和士との契約を延長

  6. ハンブルク発 〓 ガーディナーが新アンサンブル起ち上げ、同じ会場で古巣より1週間早くコンサートを開催、しかも、同じプログラムで

  7. ウィーン発 〓 2023年の「ニューイヤー・コンサート」の指揮者はフランツ・ウェルザー=メスト

  8. ニューヨーク発 〓 ニューヨーク・フィルが2020/2021シーズンをキャンセル、178年で初

  9. ストックホルム発 〓 アラン・ギルバートがスウェーデン王立歌劇場の音楽監督に

  10. エバンストン発 〓 原田慶太楼に2023年の「ゲオルグ・ショルティ指揮者賞」

  11. マルメ発 〓 マーティン・ブラビンズがスウェーデンのマルメ響の首席指揮者に

  12. シュトゥットガルト発 〓 クルレンツィスが南西ドイツ放送響との契約を延長

  13. コペンハーゲン発 〓 コペンハーゲン・フィルの次期首席指揮者にクリストフ・ゲッショルト、上岡敏之の後任

  14. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場は新型コロナウイルスのワクチン接種義務付け

  15. ミラノ発 〓 スカラ座が新制作の《サロメ》をストリーミング配信

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。