ベルリン州立オペラが音楽監督のダニエル・バレンボイムが体調不良のため、新制作の《ニーベルングの指環》の指揮を断念せざるを得なくなったと発表した。新しい《指環》はドミトリー・チャルニャコフが演出を手掛け、10月2日から上演が始まる。発表によると、クリスティアン・ティーレマンが1回目と3回目のチクルスを(通し上演を)、2回目をトーマス・グガイスが指揮するという。
バレンボイムはこの2月、脊椎手術のため演奏活動を休止。3月6日に一時復帰したが、その直後から再び休養。4月13日にベルリン州立歌劇場管弦楽団を指揮したものの、その後はすべての出演をキャンセルし、この6月19日に現場復帰したところ。8月に入ってからは、ルツェルン音楽祭、ザルツブルク音楽祭で22日まで出演していた。
断念に当たってコメントを発表しており、春に診断された血管炎の影響とまだ戦っており、医師のアドバイスに従い、今は自分の健康を優先し、完全な回復に専念しなければならないと述べている。
また、ティーレマンに代役を依頼したことについては「州立歌劇場は私にとってとても大切な場所。だからこそ、私の尊敬する同僚が第1、第3サイクルの指揮を急きょ引き受けると宣言してくれたことは、とても嬉しいこと。私たちは長い付き合いなので、新しい《ニーベルングの指環》は極めて優れた手に委ねられていることを私は知っています」と述べている。
写真:Salzburger Festspiele / Monika Rittershaus
ベルリン発 〓 バレンボイムが体調不良で新制作の《指環》の指揮を断念、代役にティーレマン
2022/08/31
【最終更新日】2022/10/26
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