モスクワ発 〓 ゲルギエフがボリショイ劇場の総監督に就任

2023/12/02

サンクト・ペテルブルクのマリインスキー劇場の総監督・芸術監督を務める指揮者のヴァレリー・ゲルギエフ(Valery Gergiev)のボリショイ劇場総監督就任が決まった。これまで総監督を務めてきたウラジーミル・ウリンは11月30日で退任、当日にゴリコワ副首相と二人が揃って会見したとロシアのメディアが報じている。

ロシアでの報道によると、任期は5年。副首相は会見で二つの劇場の合併はなく、それぞれ独立した法人として今後も存続していくと述べている。双方の総監督を一人の人間が務めるのは1917年のロシア革命後初めてという。

ボリショイ劇場では2013年、1995年からスタニスラフスキー音楽劇場とネミロヴィチ=ダンチェンコ音楽劇場を率いていたウリンがアナトリー・イクサノフの後任としてトップに就任。契約更改で任期は2027年までとなっていた。

しかし昨年3月、プーチン大統領に対し、国際的なヴァイオリニストで指揮者としても活躍しているウラディーミル・スピヴァコフら芸術家16人と共同で「ウクライナでの特殊作戦の停止を求める請願書」を提出。これに大統領が反応し、3月末のゲルギエフとのリモート会見で二つの劇場を監督することを提案していた。

ゲルギエフはこの5月で70歳。ウクライナ侵略後もプーチン大統領を批判せず沈黙を守ったことで、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者のポストをはじめ、海外のポスト、仕事のほぼすべて失い、マリインスキー劇場の海外ツアーも中国や北朝鮮など限られた国に限定されている状況。

写真:Bolshoi Theater / Damir Yusupov


関連記事

  1. ストックホルム発 〓 ノーベル賞コンサートの指揮はマンフレート・ホーネック、ディアナ・ダムラウが出演

  2. ロサンゼルス発 〓 ハンス・ジマーが2度目の「アカデミー賞」作曲賞受賞、映画「DUNE デューン 砂の惑星」の音楽で

  3. パリ発 〓 テノールのアラーニャが「レジオンドヌール勲章」を受章

  4. サンモリッツ発 〓 アルゲリッチ、8月の公演をすべてキャンセル

  5. ロンドン発 〓 ネトレプコとの共演断られ、夫君のエイヴァゾフが新制作のロイヤル・オペラ《イル・トロヴァトーレ》を降板

  6. ハンブルク発 〓 「ドイツ・グラモフォン」がブルース・リューと独占録音契約

  7. ニューヨーク発 〓 ドミンゴがメトロポリタン歌劇場を“自主降板”

  8. フィラデルフィア発 〓 演奏前に楽団員が同僚に“客前プロポーズ”

  9. キーウ発 〓 ウクライナ国立オペラがオペラ上演を再開

  10. ミラノ発 〓 スカラ座が音楽監督のリッカルド・シャイーとの契約を延長

  11. ミラノ発 〓 12月7日のシーズン開幕は無観客でスペシャル・ガラ・コンサート

  12. ウィーン発 〓 コンツェルトハウスがクルレンツィス&ムジカエテルナのコンサートをキャンセル、ウクライナ大使の要請受け

  13. パリ発 〓 パリ国立オペラが「ウクライナ支援コンサート」

  14. アテネ発 〓 「オペラ・アワード2025」決定、授賞式がギリシャ国立歌劇場で

  15. ベルリン発 〓 ペトレンコが足の怪我を押して、ベルリン・フィルのシーズン開幕コンサートを指揮

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。