アーヘン発 〓 市立劇場がカラヤンの胸像をホワイエから撤去

2023/11/30

ドイツのアーヘン市立劇場(Theater Aachen)がホワイエにあった指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajan)の胸像を撤去したと発表した。カラヤンとナチスとの繋がりに関する最新の調査結果に基づいての措置という。報道によると、アーヘンの音楽総監督のポストに就くためナチス党に入党したとしていたカラヤンの生前の主張は虚偽で、就任前の1933年の時点で既に党員になっていたことが判明したという。

カラヤンは1908年、オーストリア・ザルツブルクの生まれ。言わずと知れた戦後最大のスター指揮者で、1955年から1989年までベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の終身指揮者・芸術監督を務めるなど“楽壇の帝王”とも呼ばれた。アーヘンの音楽総監督に就任したのは1935年で、当時のドイツで最も若い音楽総監督として注目を集め、そのキャリアを大きく飛躍させるきっかけとなった。

撤去された胸像は市立博物館に引き渡され、そのスペースには当面、以前あったモーツァルトの古い胸像が置かれる。博物館は2025年に劇場のナチス時代を検証する「アーヘン市立劇場の200年」展を開催する予定で、カラヤンの胸像はそこに展示されるという。劇場側は最終的に、ユダヤ系でナチス政権下でスウェーデンに亡命した作曲家で指揮者のレオ・ブレッヒの胸像を建てる計画。

写真:Theater Aachen / Andreas Schmitter / Schmitter Fotografie


関連記事

  1. シンシナティ発 〓 シンシナティ響の次期音楽監督にクリスティアン・マチェラル

  2. ヴィースバーデン発 〓 ドイツのヘッセン州政府が4月初めまでの州立劇場閉鎖を発表

  3. バーデン=バーデン発 〓 バーデン=バーデン聖霊降臨祭の音楽祭を中止

  4. ロンドン発 〓 イングリッシュ・ナショナル・オペラの芸術監督にアンニリース・ミスキモン

  5. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルに初の女性コンサートマスター、第1ヴァイオリンのヴィネタ・サレイカ=フォルクナーが昇格

  6. ドレスデン発 〓 ザクセン州立オペラが昨年秋公開の《魔笛》をストリーミング

  7. ロンドン発 〓 英国はイングランドでロックダウン、劇場も閉鎖

  8. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  9. ヘルシンキ発 〓 スザンナ・マルッキがヘルシンキ・フィルの首席指揮者退任へ

  10. ライプツィヒ発 〓 ネルソンスたちの擬陽性反応で、ゲヴァントハウス管のコンサート中止に

  11. クリーブランド発 〓 クリーブランド管が2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  12. クイーンズランド発 〓 クイーンズランド響が首席指揮者を務めるウンベルト・クレリチとの契約を延長

  13. バイロイト発 〓 ワーグナー博物館の地下保管庫に水、4000冊を超える書籍が水浸しに

  14. アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管に初の常任客演指揮者

  15. 訃報 〓 ロザンナ・カンテリ(89)イタリアのソプラノ歌手

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。