ローマ歌劇場(Teatro dell’Opera di Roma)が2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表した。新シーズンに上演されるオペラは、新制作、再演含めて以下の9作品。新シーズンから音楽監督に就任するミケーレ・マリオッティはうち4作品を指揮する。ローマ歌劇場は例年、本拠地のコスタンツィ劇場で1880年に初めてオペラ上演が行われたことを記念した11月27日にシーズンの幕を開ける。
新シーズンの開幕を飾るのは、新制作のプーランク《カルメル派修道女の対話》。演出を手掛けるのはエマ・ダンテで、指揮はマリオッティ。コリーヌ・ウィンターズ、アンナ・カテリーナ・アントナッチ、エカテリーナ・グバノヴァ、ジャン=フランソワ・ラポワント他が出演する。
ロンドンのロイヤル・オペラとのコラボレーションによるヤナーチェク・チクルスは2シーズン目に入る。昨シーズンの《カーチャ・カバノヴァー》に続いて、《死者の家から》が登場する。ローマ歌劇場での上演は今回が初めて、という。演出はクリストフ・ ワリコフスキで、彼の演出作品の上演もイタリア初。
今回の発表では珍しく、開幕公演が3シーズン先まで明らかにされた。2023/2024シーズンはサイモン・ストーン演出のボーイト《メフィストフェレ》、2024/2025シーズンはリチャード・ジョーンズ演出のヴェルディ《シモン・ボッカネグラ》、2025/2026シーズンはダミアーノ・ミケレット演出のワーグナー《ローエングリン》で、指揮はいずれもマリオッティ。
また、長期プランとしては、新シーズンからプッチーニの《外套》3部作を1作品ずつ3シーズンにわたって上演する新しいシリーズがスタートする。1作品ごとに同時代の作品との組み合わせで上演という試みで、1年目は《外套》とバルトーク《青ひげ公の城》の組み合わせ。2年目は《修道女アンジェリカ》とダッラピッコラの《囚われ人》、3年目は《ジャンニ・スキッキ》とラヴェルの《スペインの時》。
11月27日 →
プーランク《カルメル派修道女の対話》=新制作
[演出]エマ・ダンテ
[指揮]ミケーレ・マリオッティ
[出演]コリーヌ・ウィンターズ / アンナ・カテリーナ・アントナッチ / エワ・ヴェシン / エカテリーナ・グバノヴァ / ジャン=フランソワ・ラポワント
1月11日 →
ドニゼッティ《愛の妙薬》=再演
[演出]ルッジェーロ・カプッチョ
[指揮]フランチェスコ・ランツィロッタ
[出演]ジョン・オズボーン / アレクサンドラ・クルザク
1月31日 →
ヴェルディ《アイーダ》= 新制作
[演出]ダヴィデ・リヴァモア
[指揮]ミケーレ・マリオッティ
[出演]クラッシミラ・ストヤノヴァ / ファビオ・サルトーリ / エカテリーナ・セメンチュク / ウラディーミル・ストヤノフ / リッカルド・ザネッラート
3月12日 →
レオンカヴァッロ《道化師》=再演
[演出]フランコ・ゼフィレッリ
[指揮]ダニエル・オーレン
[出演]ニーノ・マチャイゼ / ブライアン・ジャッジ
3月31日・4月1日
アルヴォ・ペルト《アダムの受難》=新制作
[演出]ロバート・ウィルソン
[指揮]トヌ・カリュステ
[出演]ルシンダ・チャイルズ
4月6日 →
プッチーニ《外套》= 新制作
バルトーク《青ひげ公の城》= 新制作
[演出]ヨハネス・エラス
[指揮]ミケーレ・マリオッティ
[出演]ルカ・サルシ / グレゴリー・クンデ / マリア・アグレスタ /// エカテリーナ・セメンチュク / ミハイル・ペトレンコ
5月23日 →
ヤナーチェク《死者の家から》= 新制作
[演出]クリストフ・ ワリコフスキ
[指揮]ドミトリー・マトヴィエンコ
[出演]未発表
6月16日 →
プッチーニ《蝶々夫人》=再演
[演出]アレックス・オレ(ラ・フラ・デルス・バウス)
[指揮]ロベルト・アバド
[出演]エレオノーラ・ブラット / ドミトリー・ポポフ / アンナ・マリア・キウリ / ロベルト・フロンターリ
10月13日 →
ヘンデル《ジュリアス・シーザー》= 新制作
[演出]ダミアーノ・ミケレット
[指揮]ジャンルカ・カプアーノ
[出演]ラファエレ・ぺ / カルロ・ヴィストーリ / アーリエ・ヌスバウム・コーエン / ダニエル・ドゥ・ニース
写真:Teatro dell’Opera di Roma
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