パリ発 〓 「ロン=ティボー国際コンクール」ヴァイオリン部門でウクライナのボーダン・ルッツが優勝、日本の竹内鴻史郎が3位に

2023/11/28

若手演奏家の登竜門として知られるフランスの「ロン=ティボー国際コンクール」のヴァイオリン部門の決勝が26日にパリで行われ、ウクライナ出身のボーダン・ルッツ(Bohdan Luts)が優勝した。2位は韓国のダヨーン・ユー(Dayoon You)、3位に竹内鴻史郎(Takeuchi Koshiro)が入賞した。また、5位に橘和美優(Kitsuwa Miyu)が入賞した。

ルッツは2004年、リヴィウ生まれの18歳。キエフ、リヴィウ国立音楽院で学んだ後、スイスのメニューイン国際音楽アカデミー在学中。2017年にベルギーの「アルトゥール・グリュミオー国際ヴァイオリン・コンクール」で第3位など受賞歴多数。 2022年にはデンマークの「カール・ニールセン国際音楽コンクール」で第1位を獲得している。

今年のコンクールには世界32カ国から106人が参加。審査員には日本から諏訪内晶子が加わっている。竹内は東京都世田谷区出身で東京音楽大学付属高校3年の18歳。また、橘和は横浜市出身で、こちらも東京音楽大学の大学院1年の22歳。本選で竹内はブラームス、橘和はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をオーケストラと共演した。

コンクールは1943年、ヴァイオリン奏者のジャック・ティボーとピアニストのマルグリット・ロンによって創設された。2011年に声楽部門が新設され、レジーヌ・クレスパン(Régine Crespin)の名前が加えられて「ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール」に名称が変更されたが、現在は声楽部門は開催されておらず、名称は「ロン=ティボー国際コンクール」に戻っている。

写真:Concours Long Thibaud


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ・バレエ団の芸術監督にタマラ・ロホ

  2. シカゴ発 〓 シカゴ響の第11代音楽監督にクラウス・マケラ

  3. エクス=アン=プロヴァンス音楽祭 〓 2021年は6月30日の開幕、ラトルが《トリスタンとイゾルデ》を指揮

  4. フランクフルト発 〓 バリトン歌手のヨハネス・マルティン・クレンツレが急性白血病を公表、当面の活動を休止

  5. ウィーン発 〓 フォルクスオーパーの次期音楽監督に指揮者のオメール・メイア・ヴェルバー

  6. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場の次期芸術総監督にベルリン州立オペラのマティアス・シュルツ

  7. ザルツブルク発 〓 1592年にオープンの老舗楽譜店が閉店

  8. ザルツブルク発 〓 ティーレマンがバッハラーに“宣戦布告”

  9. ライプツィヒ発 〓 市立歌劇場の次期音楽総監督にクロアチアのイヴァン・レプシッチ

  10. ロンドン発 〓 フィルハーモニア管の次期首席指揮者にサントゥ=マティアス・ロウヴァリ

  11. 東京発 〓 新国立劇場が2020/2021シーズンの公演ラインアップを発表

  12. ロンドン発 〓 ブリン・ターフェルがイングリッシュ・ナショナル・オペラ存続のための嘆願活動

  13. エルサレム発 〓 ジュリアン・ラクリンがエルサレム響の次期首席指揮者に

  14. リバプール発 〓 ロイヤル・リバプール・フィルの次期首席指揮者にドミンゴ・インドヤン

  15. バイロイト発 〓 「バイロイト・バロック」が復活!

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。