デンマークのアントワープ交響楽団(Antwerp Symphony Orchestra)が首席指揮者のエリム・チャン(陳以琳)の退任を発表した。2023/2024シーズンをもって退任するという。チャンは2019/2020シーズンからエド・デ・ワールトの後任としてその任にあり、歴代最年少の首席指揮者だった。
チャンは香港生まれの36歳。幼い頃から、チェロ、ピアノ、合唱団を学び、香港のユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)を卒業。その後、医師をめざして米国の名門女子大スミス大学に留学するが、途中で専攻を音楽に変更して卒業した後、ミシガン大学の大学院で研鑽を積んだ。
その後、ロンドン交響楽団が主催する2014年の「ドナテッラ・フリック欧州指揮者コンクール」で、女性指揮者として初めて優勝。2017年からスウェーデンのノルランド・オペラ交響楽団の首席指揮者、英国のロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラの首席客演指揮者を務めた。
アントワープ響は1937年の創設。かつてロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団(Royal Flemish Philharmonic)と呼ばれていたオーケストラで、2017年4月に現在の名称に改称された。歴代の首席指揮者には、アンドレ・ヴァンデルノート、フィリップ・ヘレヴェッヘ、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンがいる。
写真:Royal Scottish National Orchestra
アントワープ発 〓 アントワープ響の首席指揮者エリム・チャンが2023/2024シーズンをもって退任
2023/06/16
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