クリスチャンサン発 〓 ジュリアン・ラクリンがノルウェーのクリスチャンサン響の首席指揮者に

2022/12/01

ノルウェーのクリスチャンサン交響楽団(Kristiansand Symfoniorkester)が次期首席指揮者にウィーンを拠点に活動するヴァイオリニストで指揮者のジュリアン・ラクリン(Julian Rachlin)を迎えると発表した。既に首席客演指揮者を5シーズン務めている。

2018年からその任にあるナタリー・シュトゥッツマン(Nathalie Stutzmann)の後任で、任期は2023/2024シーズンから。今回の昇格に「オーケストラが私に信頼を寄せてくれたことを光栄に思うとともに、深く感動しています」と語っている。

ラクリンは1974年、リトアニアの首都ヴィリニュス生まれの47歳。1978年に両親とオーストリアに移住、その後、ウィーン音楽院でボリス・クシュニールらに師事した。

1988年に「ユーロビジョン・ヤング・ミュージシャンズ」グランプリの称号を獲得、10代でロリン・マゼール指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、リッカルド・ムーティ指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共演した。1999年からはウィーン国立音楽・演劇大学のヴァイオリン科の教授陣に加わっている。

その後、マリス・ヤンソンスの推奨により指揮を学び始め、近年は指揮者活動も活発化。シカゴ交響楽団やイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン交響楽団など著名なオーケストラの指揮台に立っている。

また、英国のロイヤル・ノーザン・シンフォニア、フィンランドのトゥルク・フィルハーモニー管弦楽団で首席客演指揮者を務め、2021年からオーストリア・アイゼンシュタットの「秋の金音楽祭」で芸術監督を務めている。

写真:Herbstgold / Vasilka Balevska


関連記事

  1. モスクワ発 〓 音楽大手「ユニバーサル・ミュージック」がロシアから撤退

  2. クリーブランド発 〓 フランツ・ウェルザー=メストのキャンセルでイゴール・レヴィットも降板、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲演奏で

  3. テルアビブ発 〓 イスラエル・フィルの弦楽セクションが若返り

  4. ミュンヘン発 〓 世界最大のビールの祭典「オクトーバーフェスト」も中止

  5. ノボシビルスク発 〓 トーマス・ザンデルリングがノボシビルスク・フィルを辞任、ロシアのウクライナ侵略で

  6. マンチェスター発 〓 英国のハレ管弦楽団が新しい指揮者コンクール

  7. ストラスブール発 〓 ラン国立オペラが2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  8. ローマ発 〓 カウフマンが新たに《オテロ》を録音

  9. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが新シーズン2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、指挥者の山田和樹、ヴァイオリニストの「HIMARI」がデビュー

  10. バルセロナ発 〓 スペインのカダケス管が活動を停止

  11. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が2023/2024シーズンの公演ラインナップを発表

  12. 訃報 〓 ナイジェル・ロジャース(86)英国のテノール歌手

  13. アムステルダム発 〓 オランダ国立オペラの次期首席指揮者にロレンツォ・ヴィオッティ

  14. ブダペスト発 〓 イシュトヴァーン・ヴァルダイがフランツ・リスト室内管の芸術監督に

  15. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立オペラが2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、トビアス・クラッツァー演出の新しい《ニーベルングの指環》始動

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。